大学アドミニストレーターを目指す大学職員のブログ

大学や高等教育関連、法令の解説が中心のブログ

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2019-01-01から1年間の記事一覧

2019年度夏に行われる若手中堅の大学職員の学びの場のリンクまとめ

勤務先の人事担当者から、若手中堅の大学職員向けの夏に行われる研修について、参加しやすいものなどをまとめました。なお、日時順にまとめています。 これらについては事前申し込みが必要なものもあります。必ずリンク先の申込について確認をしてください。…

内部質保証システムに資するための自己点検評価は毎年行わなければならないのか

大学は、自ら教育の質の向上を不断的に取組み、教育等が適切な水準にあることを大学自身の責任で説明し証明する「内部質保証システム」を構築し、内部質保証を行う事が求められています。 この内部質保証は、PDCAサイクルが適切に機能しているかが重要であり…

大学組織や大学職員について、昔と変わった事

〇年前に大学職員になり、もう若手とは言えない立場ですが、ふと考えると10年前と今ではだいぶ大学、特に事務組織や大学職員に様々な変化があったように思います。 ただ今回書いたのは主観的なものですし、大学によって組織文化がありますのでどの大学も同じ…

学修成果の把握・可視化の方向性、概要と課題について~教学マネジメント特別委員会(第6回)の資料より~

令和元年7月5日(金)10:00~から中央教育審議会大学特別分科会教学マネジメント特別委員会の第6回が開催されます。※本記事は開催前に執筆しています。 この第6回の資料は7月4日(木)に公開されており、議題は「教学マネジメントに係る指針及び学修成果…

調整業務の難しさと内容について

仕事をする上で問題になりやすい・炎上しやすい原因の一つとして、調整がきちんと出来ていないという事があります。 自分の仕事の基本はルーチンワークだから調整業務なんてないと思う人もいるかもしれません。ただルーチンワークであっても、何かしら問題や…

第10回学校・教育 総合展EDIXに参加して面白かったもの

2019年6月19日(水)から三日間に渡って、東京ビッグサイト青海展示棟で行われている第10回学校・教育 総合展、EDIX(エディックス)を見てきました。 www.edix-expo.jp この展示会は第10回教育ITソリューションEXPOと第2回学校施設・サービスEXPOの2展で…

出張時の同行者や招待客の手配心得基本編~交通からお宿まで~

大学職員は国際系の仕事や地域系の仕事でないと、近距離出張をすることはあっても遠距離出張をする機会は非常に少ないです。 ただ、いざ遠距離出張をする際の同行者分や遠方からお客様を招く際の飛行機や新幹線のチケット、宿を予約するとなると、いくつか気…

文科省が行う大規模学生調査と大学の学生調査の現状

文部科学省が大学生3年生を対象に大規模な学生調査を実施するとニュースで話題になっています。ただ、国側が主導して全国の学生を対象に調査を実施する話は突然出てきた話ではありません。 既に2018年11月出された「2040年に向けた高等教育のグランドデザイ…

大学の内部質保証を進める為の内部質保証人材の私論

大学には、自らが質を保証する内部質保証システムを構築し、内部質保証を適切に行う事が求められています。 ただ内部質保証は、ざっくりとしているのと、内部質保証システムは組織によって(おそらく)違う為、中々理解がしにくい事もあります。 では内部質…

大学の募集停止と廃止は何か?どうすればいいのか?

2019年5月末に広島にある広島国際学院大学・広島国際学院大学大学院が2020年度以降、学生募集を停止するとリリースがありました。 www.hkg.ac.jp ただ学生募集を停止するといっても、企業の倒産とは異なります。 <過去関連記事> www.daigaku23.com 学生募…

社会人や大人になっても学ばないといけないのだろうか

このブログは大学で働く一大学職員の学びや思考のメモを公開しているブログです。 ただ自分は大学生の頃は、勉強は好きではなかったし、社会人になってからも勉強はする気がなかった何処にでもいるサラリーマンです。 でも今は、マイペースに仕事や関連領域…

全国規模の学生調査の懸念と課題と思われるもの~教学マネジメント特別委員会第5回より~

2019年5月30日に行われる中央教育審議会大学分科会教学マネジメント特別委員会(第5回)の資料が文部科学省のHPに公開されています。 第5回の議題は学修成果の可視化、特に「成績評価」が主題です。さらに全国規模の学生調査の概要や企画書も提示されていま…

大学職員や業界の研修や勉強会の探し方や参加について

社会人になったら勉強から解放されるかと思いきや、社会人になってからも仕事をする上で新たな業務知識が必要になり、結局ずっと学ぶ事は続くのだなと感じています。 自分が昔、働いていた業界でも業界内で研修とかありましたが、大学職員になってもう〇〇年…

大学基準協会の認証評価受審に提出する大学基礎データの変遷のメモ

大学は文部科学大臣の認証を受けた認証評価機関による認証評価を受審する必要があります。この認証評価は7年以内に1回受審する必要があり、2018年度から第3期の認証評価が始まりました。 第3期となると、第2期で言われていた内部質保証システムがきちん…

仕事で信用を得るために心がけていること

大学職員、正確に言えば学校法人の職員に転職した際に当時の人事(採用)担当の人に口酸っぱく言われたのは「企業で働いていて、これは非常識ではないかと思うことは多々あるだろう。大学の常識は社会での非常識で、社会の非常識は大学の常識とである」とい…

実務家教員になりたいと考える、優れた実務経験を持つ人に知っていただきたい事

第 198 回通常国会で「大学等における修学の支援に関する法律」が可決されました。一部では高等教育無償化法と報道され、誤解を生む内容となっておりますが、詳細は別で調べてみて下さい。 さて、この法律の内容、つまり学生が支援を受けられるようになるに…

第2回AI・業務自動化展で見た大学に導入できそうなもの

大学でも業務の自動化でRPAなどの事例や早稲田大学であったり、近畿大学のチャットツールの導入がニュースになっていました。大学は専任の職員を減らしている大学もあり、入学定員の厳格化により予算も厳しくなっています。その中で業務の効率化や軽減は喫緊…

仕事のミスの1つは縦割り組織と思い込み、期待や確認ミスから生まれる

大学で働いてかなり経ちますが、学内で問題になるほどのミスは、組織の縦割りと思い込みや確認を怠ったために起こるべくして起きていると思っています。 ルーチン業務となっているものはマニュアルも整備され、ミスが起こることはあまりありませんが、イベン…

アセスメント・ポリシーの構造と方法や指標~補助金で揺らぐアセスメント・ポリシーの意味~

2018年夏ぐらいからでしょうか、大学(特に私立大学)の中で徐々に「アセスメント・ポリシー」を整備し、大学のホームページで公開しているケースが増えました。 これは、私立大学の経常費補助金の傾斜配分に影響をする「教育の質に係る客観的指標調査(以下…

大学で何かを変えたい、変えるにはどうするか

4月も半分が終わり、新卒や中途採用等で大学に新しく働き始めた人は「これ、おかしいよね」「これをこうしたら、もっと良くなるのに」と思いつつも、それを提案して、突き返されたり、意見が中々通らなくて、やきもきする人もいるでしょう。 大学という組織…

福祉系大学は定員割れに陥っているのか

東京福祉大学で多くの留学生の所在がつかめないという事が話題になりました。これを受けて、文部科学省から大学や高等専門学校へ向けて「外国人留学生の適切な受入れ及び在籍管理等について(通知)」が4月1日付でも出されています。 またこの話題について…

2020年度の大学の入学定員の拡充〜申請から見る都道府県と分野別の増加数〜

2018年度に行われた大学入試は、入学定員の厳格化により模試がA判定でも落ちる、補欠合格(繰り上げ合格)が3月末まで続きました。 受験生からしても、大学側からしてもいつまでこれが続くのか不安に感じた所も多かったのではないかと思います。 さて、2019…

大学職員の仕事が出来るという事と昇格や降格について

4月は人事の時期である。人事といっても、特に4月は部署等の異動だけではなく、昇格・降格、役職が変わるといった事も含んでいる。 (なお、他の大学はどうか知らないが、所属機関では昇格や降格、役職が変わるのは原則4月のみとなっている。) さっき学内の…

平成30年度設置計画履行状況等調査結果の特徴について~是正意見を中心に~

2019年3月28日(木)に文部科学省のホームページで「設置計画履行状況等調査の結果について(平成30年度)」が公表されました。例年、この結果は2月下旬に公表されていましたので、かなり遅い公表時期です。 http://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/ninka/1413…

第3期認証評価1年目受審大学の大学評価結果の提言から見る内部質保証や教育課程・学習成果のメモ~大学基準協会を中心として~

大学は学校教育法により認証評価を受ける必要があります。 (学校教育法) 第百九条 大学は、その教育研究水準の向上に資するため、文部科学大臣の定めるところにより、当該大学の教育及び研究、組織及び運営並びに施設及び設備(次項において「教育研究等」…

私立大学等改革総合支援事業のタイプ1「教育の質的転換」に応募する事の是非

平成25年度から始まった私立大学等改革総合支援事業ですが、特に教育の質的転換型(タイプ1)は全学での教育改革や取組を要求するものが多く、大規模大学では申請をしにくく、小規模大学や単科大学では比較的取組をすると点数に直結しやすく選定されやすい…

大学の学位プログラムと近年の政策における関連メモ

最近、仕事をする上で「学部学科単位」より「学位プログラム単位」でお願いする事が多くなってきました。ただ、ふと思うと学位プログラムを学科と同義語で使う事があると感じるのですが、定義を考えると実は同義語であるとは言えません。 学位プログラムの定…

レスポンシブデザインの大学ホームページと一担当者がHPを更新する際の基本的な事

最近、大学のホームページもスマートフォンやタブレット、パソコンなど画面サイズに依存しないレスポンシブデザインが増えています。 ひと昔前は、スマートフォンでHPを見るとパソコン版と同様の見え方で非常に情報が見えにくい時もありました。 ただレスポ…

大学での研修の設計と実施の考え方の一例メモ

大学では法令によりSDの実施が義務化となり、私立大学では私立大学等改革総合支援事業のタイプ1「教育の質的転換」でFDやSDの参加率が求められています。さらにFDはシラバス作成のFDや、成績評価のFDの実施が求められるなど年2回はこれをやらないといけな…

平成30年度私立大学等改革総合支援事業の選定状況の所感

平成31年(2019)年2月26日に私立大学等改革総合支援事業の選定結果がようやく文部科学省のホームページに掲載されました。 前年度の公表が平成30年2月5日でしたのでいつもより大分遅めの公表です。しかも今まで出ていた選定の内示も各大学にはありませんで…