大学アドミニストレーターを目指す大学職員のブログ

大学や高等教育関連、法令の解説が中心のブログ

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2016-01-01から1年間の記事一覧

IRと大学職員⑨その大学のIRは何を目指すのか

IRに関する研究会に参加していると、どのようにIRを活用するかといった議論がよく出てきます。本ブログではこの点について、IR担当者と大学執行部では活用の捉え方は違う事や、IRを活用するのではなく、データや情報をどう活用するかと検討する必要…

一職員の誤変換データ収集レポートから見る用語の確認

IME(文字入力をサポートするソフトウェア)には、誤変換を記録し、情報をマイクロソフトに送信する機能があります。ふと、その記録(誤変換レポート)を見てみると誤変換例として面白いものがいくつかありましたので、ちょっと紹介してみます。 なお、用語…

IRと大学職員⑧レポート・報告書におけるチェックリスト

今回のテーマは、IR担当者が行う分析報告の報告書についてです。前回の報告における気をつけている事項について今回は少し報告書をテーマ掘り下げたいと思います。 (事例としてご覧下さい) as-daigaku23.hateblo.jp 今回はチェックリストとしていますが…

IRと大学職員⑦報告(レポーティング)における気をつけている事

IRの業務に限った話ではないですが、データ集計・分析等の報告をする上でいくつか気をつけている点があります。IRは、データ分析だけではなく、データの収集、データから情報への変換(データ集計・分析)、報告といった流れがあり、データ分析までがI…

大学の実力は何処で見るのか

H28.9月に、次の2冊が発売しました。 大学の実力2017 作者: 読売新聞教育ネットワーク事務局 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日: 2016/09/16 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 2017(平成29)年度用 大学の真の実力 情報公開BOOK (旺文社ム…

大学の父母(保護者)会のお金は何に使われているのか

私自身が学生だったのはもう何年以上前の事ですが、無事入学試験に合格し、手続き書類が来ると、入学金や授業料、そして施設維持費だけではなく、色々細かい内容があったかと思います。今でも、例えば委託として、学費と一緒に集金している大学はほとんどで…

大学職員の転職希望者のための業界研究で参考になるサイト

いくつかの大学の中途採用の応募状況を聞くと、かなりの高倍率であると聞きます。 世間的には人気業界であると聞きますが、個人的には斜陽産業であり、大学によって経営が厳しい大学もあります。 どことは言えませんが、財務諸表は公開されているはずなので…

IRと大学職員⑥IRに関する会った人達との議論から

IR関係者(あえて担当者ではなく、関係者とします)と話をする機会が、それなりにはありまして、そこから疑問に思った事をいくつか書き出してみたいと思います。 ①「IRの(分析)事例を教えて欲しい」 以前にも書いたように思いますが、(分析)事例を聞…

SPODフォーラム(2016)シンポジウム参加メモ

8月24日から愛媛大学で開催しているSPODフォーラム2016に参加しました。2016年度のSPODは参加エントリーは500人ぐらい、四国以外は200人ぐらいとの事で、非常に大規模なフォーラムです。 このSPODフォーラムはいくつものセッションが同時に開催され…

平成29年度私立大学収容定員増の傾向~H28.8月現在~

※また8月8日投稿した本記事ですが、8月8日に公表された学則変更予定一覧と8/26のものだと、一部変更がありましたので、8月30日に記事を加筆修正しました。 平成28年6月28日及び8月8日(また8月26日)に平成29年度からの私立大学等の収容定員の増加に係る学…

大学職員と大学設置基準~学部でも学科でもないコースとは何なのか~

大学の学部学科の編制を見ていると、学科の中に○○コースと記載している大学が少なからずあります。実は大学関係者でもコースとは何か、何故学科ではなくコースなのかの理由を知らない人はいるのではないでしょうか。 今回は「学部・学科・コース」をテーマに…

IRと大学職員⑤模倣性・再現性と過程のアウトプット

(他大学の)IR室の職員と話をしていると、仕事が学内から認められて、様々なクエッションや分析依頼があるそうです。私立大学は専任であれ、併任であれ、IRに関する部署や委員会を立ち上げた所も多いかと思います。 そこでふと考えるのは、データに関す…

補助金申請書類作成における大学職員が押さえておくべきこと

先日こんなつぶやきをした。 この時期は、教育設備関連の営業が多い。私立大学等教育研究活性化設備整備事業などの補助金を見据えてだろう。そしてある営業の方と話をしていると、地方の大学はどのように申請していいか分からなくて、申請しても落ちてしまう…

平成29年度私立大学収容定員増の傾向

平成28年6月28日に平成29年度からの私立大学等の収容定員の増加に係る学則変更予定一覧が公表されました。 平成29年度からの私立大学等の収容定員の増加に係る学則変更予定一覧:文部科学省 日本経済新聞にも次のように取り上げられています。 www.nikkei.co…

SDのテーマ出しや考える時の様々な軸について

「法令でSD(スタッフディベロップメント)も義務化になる事だし研修をやりましょう。でも何をしたらいいのだろう。アンケートをとって検討しよう」 このように考える大学もあるかもしれません。私自身、業務内外で勉強会・研修会に関わる事があり、テーマ…

私論-IRを進める上で壁となりうるもの-

ここ数年、IRに関与している方々とお話する事が多く、IRという概念・用語が、補助金の要件となった事もあり、大学の(一部)関係者にはだいぶ普及してきたと感じています。 話をする中で、なかなかIRが進まないという話や現状をお聞きしますが、いくつ…

平成28年度私立大学等改革総合支援事業タイプ①の昨年度からの主な変更点Ⅱ

平成28年度の私立大学等改革総合支援事業の平成27年度からの主な変更点をまとめた第二弾です。第一弾は下のリンクからご覧ください。 www.daigaku23.com 3.多様な取組に関する評価 ⑮学修成果の把握 ⑱大学ポートレート 4.高大接続 ⑲アドミッション・ポリ…

平成28年度私立大学等改革総合支援事業タイプ①の昨年度からの主な変更点Ⅰ

平成28年度5月30日から私学補助の説明会が始まり、補助金担当者ではどのようにこの事業に申請するかといった話が出ていることかと思います。 また既に担当者の手元には本事業の調査票が届いているようです。 前回は説明会資料に基づいて私学が取組む事項をま…

平成28年度私立大学等改革総合支援事業タイプ1から見る、これから私学が取組む事項

5月末から「平成28年度私立大学等経常費補助金説明会」が開催されます。このブログでは私立大学等改革総合支援事業について、取り上げていますが、平成28年度の私立大学等改革総合支援事業タイプ①について備忘録として何をしなければいけないかをまとめてみ…

多様な勉強会で思う事とツールの備忘録

大学のごく一部で「SDの義務化どうしようか」と大学設置基準等の一部改正について、話がされている事かと思います。 <参考> 大学設置基準等の一部を改正する省令の公布について(通知):文部科学省 省令の公布通知が出る前に次のような記事を書きました…

認証評価結果の大学等の優れた取組から見る認証評価機関の違い

学校教育法109条に基づき、7年以内ごとに一回,大学は文部科学大臣の認証を受けた機関(認証評価機関)による評価(認証評価)を受けることが義務付けられています。とは言いましても、現場の方はあまり関係のないこと、学外の方はどういうものかが分からな…

参加録 大学職員の専門性開発ーその現状と課題ー

東北大学で開催された教育関係共同利用拠点提供プログラム 大学人材開発論の「大学職員の専門性開発ーその現状と課題ー」に参加してきました。 講師は、広島大学 高等教育研究開発センターの大場淳先生です。 なお、メモは全ての講演内容を記載するのではな…

SDを議論する前に理解しておきたいこと

先日、SDについて考えるワークショップ「アカデミック・カフェ・キャラバン」をご縁で主催者として参加しました。 当日の様子については、同じく主催者の方のブログで紹介されておりますので、ここで当日の紹介は省略します。 blog.livedoor.jp さて、この会…

組織的なSDの取組み事例のまとめ~大学基準協会評価結果から~

最近SDの義務化を含め、周囲(学内外)ではSDについての話をちょくちょく聞きます。また本ブログでもSDについて、現在の動向や私個人の情報を発信してきました。今回は、SDの取組みをテーマとして公表されている情報を基にまとめてみます。 先日、大…

SD義務化に関する、SDの定義とイメージ転換の必要性

(既に意見募集は終わっておりますが)先日、「大学設置基準等の一部を改正する省令案に関するパブリックコメント(意見公募手続)の実施について」が掲載されておりました。 www.e-gov.go.jp 内容としてはSDの義務化が焦点です。 ①SDの義務化・ 大学は…

ディプロマ・サプリメントとは何か~学修成果の可視化ツール~(2019/9/19追記有)

ディプロマ・サプリメントとは何か 平成24年度に出された答申「新たな未来を築くための大学教育の質的転換に向けて~生涯学び続け、主体的に考える力を育成する大学へ~(答申)」では、学生の学習時間といった量的なものから、学士力のための質的転換の為に…

参加録 大学教育改革フォーラム2016 基調講演「高大接続」について

愛知大学名古屋キャンパスで行われた大学教育改革フォーラム東海2016に参加してきました。 本ブログでは、大学入試センターの大塚先生の「高校と大学の双方が信頼できる高大接続のあり方」について、気になった点についてまとめました。 なお、分科会につい…

平成27年度履行状況調査報告書 是正意見の簡単なまとめ

先日、文部科学省から平成27年度設置計画履行状況等調査の結果が発表されました。 設置計画履行状況等調査の結果等について(平成27年度):文部科学省 大学職員でブログをやられている方もこの件については話題に挙げられていらっしゃいます。 本ブログでも…

このブログの2年を振り返って~大学職員ブログの行く末~

このブログの開設は2014年2月19日でした。その当時に文章は今以上に稚拙で忸怩たる思いにかられます。当時は大学職員ブログ(ブロガー)はあまり多くはなかったのですが、ここ1~2年はだいぶ増えているように思います。またそれぞれのブログもゆるやかに機…

大学ポートレート(私学版)から見る学修についての評価②~職員が知っておくべきルーブリックの活用~

近年、教育の質保証が言われ、単位の実質化に伴う学生の学習時間の増加が言われています。それと同時に、取組まれていることとして学習成果の可視化があります。言わば、勉強時間という量だけではなく、質をどう可視化するかでしょうか。 その教育の可視化の…