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大学の父母(保護者)会のお金は何に使われているのか

 私自身が学生だったのはもう何年以上前の事ですが、無事入学試験に合格し、手続き書類が来ると、入学金や授業料、そして施設維持費だけではなく、色々細かい内容があったかと思います。今でも、例えば委託として、学費と一緒に集金している大学はほとんどでしょう。今日は、その中の一つ、父母会・保護者会と呼ばれるものがどのような特徴的な支出をしているかを、公開されている情報を基に見ていきます。

 

 今回、調べたのは、グーグル検索で「大学 父母会 決算」でヒットしたものをいくつかピックアップしてみました。

 ※父母会や保護者会という名称ではなく、保証人連絡会としている大学もありました。

同志社大学 商学部商学研究科

com.doshisha.ac.jp

 同志社大学 商学部の2014年度の決算を見ると、学部援助費として資格講座やグローバル人材育成推進事業といったものがあります。あと気になるのは、「学習状態連絡費」ですが、保護者向けに学生のレポートを発送する郵送費でしょうか(憶測です)

 

京都ノートルダム女子大学 保護者会

www.notredame.ac.jp

 平成27年度の収支予算書を見てみますと、学内花壇整備・図書館の図書購入費用・卒業修了記念品・クラブ活動補助・クリスマスイルミネーションなどがあります。あと学生支援として100円朝食差額負担分、就職ガイドブック、日経BP検索サービス等があります。100円朝食は一時話題になりましたが、例えば保護者会が一部負担をしているとニュースでも言っていたのを聞いた人もいるかと思います。

 

身延山大学保護者会(決算報告書平成25年度)

https://www.min.ac.jp/img/pdf/parents-h25h26.pdf

 身延山大学保護者会は環境整備費としてスクールバス運営費や奨学金が経常されています。

 

いわき明星大学

いわき明星大学:父母会

ここは学生支援費として、学園祭や部活動の活動費用、ワンコイン朝食などに支出しています。備考欄を見ると、部活動ではバスのチャーター代などにもなっているようです。

 

東北芸術工科大学(平成24年度)

http://www.tuad.ac.jp/images/students/h24hogoshakaikessan.pdf

 ここはかなり詳細に記載されています。学生の文化・体育活動等に関する事業は予算の内、約35%となっており、バスだけではなく、卒業制作の助成や花笠祭りに関する助成も見られます。

 

 学費と一緒に(例えば年間1万)集金されていても、父母会の運営だけではなく、他に活用、特に学生の教育環境の充実に活用されている大学は多いかと見ています。(父母会の収支は、大学(学校法人)と違って義務付けはありませんので、あまり公開されていませんので、あくまで勤め先や聞いた話での憶測です。)

<参考>100円朝食関連

www.tku.ac.jp

湘南校舎100円朝食実施のお知らせ – 文教大学 湘南情報センター/情報システム室

www.gourmetbiz.net