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私立大学等改革総合支援事業や教育の質に係る客観的な指標を初めて担当する際の根拠資料に関する留意点

「私立大学等改革総合支援事業(以下、「改革支援事業」)」や経常費補助金の「教育の質に係る客観的な指標(以下、「教育の質指標」)」をはじめ、補助金は設問に対し、各部門や部署をまわり根拠資料をそろえます。

そのうえで問われている事項について行っていれば実施していると回答します。

 ただ補助金の業務、特に改革支援事業や教育の質指標に関する業務が初めてだと、設問を読み解くだけで一苦労です。

 

今回は、初めて改革支援事業や教育の質指標に関する業務をやる、もしくは今後行うかもしれない人を対象に、申請の根拠資料を集め確認する際の留意すべき点についてをまとめました。

 

基準時点の確認

平成30年度の改革支援事業は基準時点が設問によって異なります。例えば昨年度内に行った事業(シラバス作成に関するFD)である事といった条件もあれば、平成30年9月末現在という条件もあります。

 

例えばIR担当者が研修に行く際に基準時点内に2回以上行っていればいいですが、基準時点内に1回と平成30年10月1日にいった研修の根拠資料をそろえても、IR担当者が基準時点内に定期的に研修に行っているかには該当しません。(下の最後の行のケースですね)

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根拠資料の判断

どのような根拠資料をそろえればいいかは、各設問の「根拠資料」欄に例示が出ています。ただ、この例示すべてを真に受けると「〇〇の規程」とあるのに「本学は規程がない、規程を作らないといけない」と暴走する人がいます。 

根拠資料の例示には最後に「等」が必ずついています。決して、例示されている根拠資料をそろえろというのではなく、「該当する設問をやっている根拠資料としてこんなものが考えられます」という意味です。

該当の規程はなくとも、申合せがあったり、実施要領があるかもしれません。

ただ留意すべき点として、大学側は設問に書かれている内容をやっている事を示すために根拠資料をそろえますが、外部からの監査や検査があった時に根拠資料が適切かどうかが判断するのは先方です。

自分達が、自分たちの持っている常識でこの根拠資料は正しいと訴えても、ダメなものはダメなので、監査や検査をする側がどういう判断をするかも考えながら、根拠資料を揃える必要があります。決して、「ちょっと根拠資料がここは弱いけど該当しているで出してしまえ」と無理はしてはいけません。万が一、某所から検査が入って「この設問は該当しませんね。はい、補助金返還ね」と言われたら一大事です。

 

接続詞に注意する

よく間違えやすいのは、並列なのか選択なのかです。

並列だと「また、および、ならびに」といった表現があります。一方、選択だと「または、あるいは、もしくは」といった表現がありますね。 

「A及びBが必要」とあればAとBの両方の根拠資料が必要ですが、「AもしくはB」であればどちらかの根拠資料を揃えればいいと読み取れます。

 

改革支援事業タイプ1を担当する場合は教育の質指標の設問も必ずチェック。逆も同じ。

教育の質の指標は、平成29年度の改革支援事業タイプ1の設問内容になっていますが、平成30年度の改革総合支援事業のタイプ1の基礎要件になっているとも言えます。 

つまり共通に使える根拠資料が沢山あります。大きい大学だと、改革支援事業と教育の質指標は担当が別々という事も聞きますが、担当外の所まで見ておかないと根拠資料を二重に揃える事になり、申請の負担が過大になる可能性があります。

また改革支援事業の設問やQ&Aでは解釈が難しいけど、教育の質指標を見ると解釈が載っているケースがありました。例えば平成30年度でいうとアセスメントポリシーの解釈ですね。

 

終わりに 

最近の改革総合支援事業と教育の質の指標については、近年は情報戦になっていると感じています。他の大学はどのような根拠資料としているか、どれぐらいの点数なのかといった情報を集め、自大学の戦略はどうするかといった事を考えないといけません。

この辺りはSNSやインターネットでは出てこない情報ですね。

もちろん補助金を取る為だけの教育改革はあまり意味がありませんので、大学としてどのような判断をするかもきちんと考える必要があります。