タイトルからすると所属組織がDXを進めているようなイメージを受けますが、そうではありません。
中小の組織がDXを進めるうえで、DXを知らない人にどうやって説明すればいいのか、どのような本を読んでもらえばいいのかを観点に、様々なDXに関する本を読んでみたので、その感想を簡単にまとめてみます。
なお、0からDXをするための本として、上からオススメ順となっています。
- データ利活用の教科書
- 担当者になったら知っておきたい 中堅・中小企業のための「DX」実践講座
- 動き出すデータドリブン組織のつくりかた
- 改革・改善のための戦略デザイン 自治体DX
- DXを成功に道ぶくデータマネジメント
- その他
データ利活用の教科書
まずは、マクロミルの方が執筆された「データ利活用の教科書」です。単にツールの導入ではなく、DXの基本的な知識、データ利活用の現状、マーケティングの基礎、ロジカルシンキングなど、DXを導入するうえで必要な事項が分かりやすく説明されています。
またマクロミルらしく、リサーチからアンケート、レポーティングまで丁寧に解説されているので、DXありきではなくデータをどのように使うか、集めるかが初学者でも分かりやすいと思える本でした。
むしろ科目によっては学生のテキストになるかもしれません。
担当者になったら知っておきたい 中堅・中小企業のための「DX」実践講座
DXというと、データをどのように使うかを主題とした本がかなりあります。ただこの本は企業がなぜDXを導入するかから始まり、様々なDXツール(自動化ツール、テレワーク、デジタルツール、BIツール)をどのように総括的に考えるかが示されています。
経営者や組織の偉い人がDXといった場合、DXのイメージを持ってもらうために、この本が良いかもしれません。
また素人向けにDXに関する簡易的なチェックリストや導入事例もあるので、DXのイメージを持ちやすい本でした。
動き出すデータドリブン組織のつくりかた
データドリブンといっても、職場の人に聞いてみると意外と知られていなかったりします。
本で紹介されているのはTableau Blueprintで、BIツールを用いてどのように戦略を練るのか、データを活用するにはどのようなスキルを磨くのか、社内でコミュニケーションをとるのかをいったことが説明されています。
該当のBIツールがなくても、考え方は参考になりますね。またBIツールのガバナンスとメンテナンスについては、ライセンス管理や運用コストなどにも言及されていて、BIツールを導入する際の参考になりそうです。
改革・改善のための戦略デザイン 自治体DX
縦割り組織でどのようにDXを進めていくのか、自治体がどのようなDXが出来るのかを事例も含めて、解説されています。理論書というより、ケーススタディを通して、自分の組織でどのようにDXが出来るかを考えるきっかけになる本ですね。
また職員の意識改革とも書かれていますが、大学でも同じことが言えるのではないでしょうか。
さて、ここからはちょっと難しめの本です。
DXを成功に道ぶくデータマネジメント
データマネジメントというとこちらの本ですね。
上記の本は、詳細にデータマネジメントについて説明されているのですが、素人が買っても書棚の肥しにしかなりません。
そしてこっちの本はデータを扱う担当者あるいは上司向けの本で、データガバナンスなども説明されていますが、組織である程度DXが出来ていない向かない本かなと思います。
その他
あとは読んだけど、理論書や研究成果の本で、今の組織ではさほど参考とするのは難しかった本です。