2018年6月21日に発売された中原先生や他3人の著者による『研修開発入門「研修転移の理論と実践」』を読了しました。
この本の第一弾の「研修開発入門」は、具体的な研修の考え方やHowなどが余すところなく記載され、学内外でSDや職員研修を行う上で非常に役立つ本でした。
今回は「研修転移」がキーワードで、研修をやっただけにしない為にはどうしたらいいかについてが内容となっています。FDやSDでも、とりあえずやった事があればいいとして講演だけ聞いて「おしまい」というケースが多いですので、注目していた本でもあります。
さて、この本ではタイトル通りに「研修転移の理論」と「研修転移の実践」について詳細に説明されています。理論では、研修とは何かから研修の評価や転移をするには何が出来るのかといった事が説明され、実践では6社の研修の事例が掲載されています。
特に企業の研修事例は、研修の内容そのものだけではなく、eラーニングなどを使ったりといった研修の前から研修の後までどう工夫したかが記載され、研修転移には「研修をやるだけ」ではなく、研修前と研修後もセットとして考える、研修を検討するべきという事が分かります。また現場に即した研修とする為に、ミドルマネジメント層と以下にやり取りをするかといった示唆もありました。
大学関係者だと、大学事務職員の研修などを検討する人や人事部などの人にはおススメの本ですね。