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大学ガバナンス・コードの適合状況等の情報公開について

2021年度は私立大学(学校法人)において、ガバナンス改革で大きな動きがありました。今回のガバナンス改革は2021年度に突然出てきたものではなく、今までにいくつか改革がありました。

その一つとして2018年度の私学におけるガバナンス・コードの策定があります。ガバナンスコード自体については既に詳細な説明があるので、こちらがいいかと思います。

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また同業の友人のブロガーが各大学のガバナンス・コードの一覧を作成しています。

high190.hatenablog.com

弊ブログでもガバナンス・コードについては、マインドマップで私大連と私大協についてまとめた記事があります。

www.daigaku23.com

ガバナンス・コードと補助金

さて、ガバナンス・コードは策定し、公表している大学は多いのですが、公表だけではなくて、適合状況、実施状況を点検し公表することが求められています。

例えば私立大学等経常費補助金配分基準で定める増減率に反映される「令和3年度教育の質に係る客観的指標」では下記の設問があります。(下線は筆者)

ガバナンス・コードを明示するとともにその遵守に取り組み、または適合状況を公表していますか。

1 ガバナンス・コードの原則の実施状況を点検し、公表している。 2点
2 ガバナンス・コードを策定し、公表している。         1点
3 上記のいずれにも該当しない。                     0点   

令和3年10月31日現在
実施状況の点検については、令和2年10月1日~令和3年10月31日

ガバナンス・コードは公表しているか、さらにはガバナンス・コードの実施状況を点検した結果を公表しているかが補助金では問われているのです。

大学だとつい点検・評価と捉えてしまいがちですが、補助金では点検となっていますね。点検と点検・評価では意味合いややることも変わってくるだろうと思います。

またガバナンス・コードの点検は補助金の要件を見ると「遵守項目が遵守されていない場合や実施していない取組がある場合には、その理由又は今後の対応方針が公表されていること。」が必要です。

大学のガバナンス・コードの適合状況の公表リンク

多くの国立大学は以前からガバナンス・コードの適合状況について公表されていますが、私立大学ではあまり多くはありません。これは大学が加盟している大学団体にもよるところがあります。

ただ補助金の影響かいくつかの私学(あるいは学校法人)ではガバナンス・コードの適合状況について公表されているのでリンクをまとめました。

なお国立大学は多くで公開しているので検索の一部結果のみとしています。

国立大学

・東京大学

国立大学法人ガバナンス・コードにかかる適合状況等に関する報告書 | 東京大学

・一橋大学

国立大学法人ガバナンス・コードにかかる適合状況等 | 情報公開 | 大学案内 | 一橋大学

・筑波大学

国立大学法人ガバナンス・コードにかかる適合状況 - 筑波大学

・群馬大学

ガバナンス・コード | 国立大学法人群馬大学

・電気通信大学

国立大学法人ガバナンス・コード│電気通信大学

・島根大学

国立大学法人ガバナンス・コードにかかる適合状況等 | 国立大学法人 島根大学

・大阪大学

大阪大学のガバナンス - 大阪大学

私立大学

・桐蔭横浜大学

大学ガバナンス・コード | 桐蔭横浜大学

・北里大学

9つの実践フィールド|北里研究所

「私立大学版ガバナンス・コード」への対応について 

・学校法人常翔学園(大阪工業、摂南、広島国際)

https://www.josho.ac.jp/introduction/governance.html

・福岡工業大学

https://www.fit.ac.jp/daigaku/syokai/governance_code

・作新学院大学(適合ではないが、遵守についてという文書を公開)

ガバナンス・コード-作新学院大学

・学校法人加計学園

情報開示学校法人 加計学園

・東北工業大学

ガバナンス・コード - 大学概要|東北工業大学

・学校法人行吉学園(神戸女子)

学校法人行吉学園|学園概要|ガバナンス・コード

・名城大学

学校法人名城大学ガバナンス・コード|大学基本情報|大学概要|名城大学

・麻布大学

https://www.azabu-u.ac.jp/about/files/governance_code_joukyou_211208.pdf

・南山大学

ガバナンスの状況|学校法人 南山学園

私立大学のガバナンス・コードの適合状況報告

先ほど紹介した私学(学校法人)11の内、気になった点についてメモを書いてみます。個人としては名城大学や南山学園の遵守状況の報告がきちんと説明されているように感じます

努めます・取り組みますという表現

各適合状況に関して「努めます」「取り組みます」という表現を用いている大学があります。この表現だと取り組んでいないかのような印象もあります。監事や内部監査だとこのあたりの理由やどうやって取り組むかを明確にしておくようにと言われることもあるのではないでしょうか。

似たようなものとして、実施の有無だけを記載している大学や「comply:遵守している」「explain:遵守していない場合は説明する」としている大学もありました。

根拠資料の明確化が必要

取り組んでいる記載されていても、そのエビデンスを明確にしておかないと外部の人に対して説得力を持つのかは疑問ですので、根拠規程や取組みを簡潔に記しておく

PDFに日付がない

いつのものなのかが分からないので、日付が欲しいです。

・北里大学は、一般社団法人大学監査協会の「大学ガバナンスコード」を採用

複数設置校を持つ法人の場合

複数の大学を持つ学校法人は法人として出すのか、各大学が法人部分のみを共通としてそれぞれガバナンスコードの点検を公表するのかも検討する必要があります。

なお、学校法人常翔学園(大阪工業、摂南、広島国際)では、法人のHPに各大学の実施状況点検結果が公表されています。

その他

・どこまで簡易的な出し方が許容されるのか、もしくは作新学院大学のようにまとめて公表でいいのか