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大学のFD・SD研修会という名称は、何をやるのだろう?

 業務をする中で、たまに部門・部局から、「こういう内容の研修をやるのだけど、名称は「○○大学FD・SD研修会」でいいのか」といった問い合わせを受ける事があります。

 

 数年前だったら、FDは教員、SDは職員を対象としているイメージが定着していたと思いますので、教員も職員も対象とした内容であればいいのではと思っていました。しかし、大学設置基準の改正によりSDが義務化され、その対象も変わってきています。

<参考記事> 

www.daigaku23.com

www.daigaku23.com

 

大学設置基準から見るFDとSDの定義

上記の過去記事も少し前の内容なので、改めてFDとSDの整理を大学設置基準改正について整理してみます。

  

まずは下記の表を見て下さい。FDとSD、SDは対象が数年前と最近では異なる為、旧と新とつけて、区分しています。また用語の内容として主な定義や説明を引用しました。

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FDは変わっていないのですが、SDについては赤字の箇所は大きく変わった所です。

 

また文章だと分かりにくいので、SDの対象者を軸としたイメージ図を作ってみました。

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昔のSDは「職員」を対象者を軸とした定義となっています。一方、近年のSDは教育研究活動等の適切・効果的な運営をするために教職員を対象になっています。

 

SDの言葉の曖昧さ

ただSDという言葉は未だに曖昧ではないかと思っています。例えば大学職員の人事制度としての研修や職員対象の自己啓発支援(大学によってはSD予算という場合)もあり、単にSDという言葉は、①対象が誰なのか、②内容がどうなのかの共通認識を持っておかないと、「SDをどうしようか」といった議論がし難いのではないかと思います。

 

特に学校法人の部局にいる職員と話をするときは、対象や定義について、すり合わせをしてから話をする必要があるのではないかと思います。法人視点からだと人事制度とSDを結び付けている場合も少なくはありません。

 

話は戻りますが、SDの定義からすると、FD・SD研修会は「教員も職員を対象とした、教員が授業内容・方法を改善し向上させるための組織的な取組と当該大学の教育研究活動等の適切かつ効果的な運営を図るため,その職員に必要な知識及び技能を習得させ,並びにその能力及び資質を向上させるための研修」と考える事もできます。

 

FD・SD研修会とする場合、もしかして対象者の観点からその名称をつけているのかもしれません。ただ、FDとSDの目的から考えると、いくつかの目的をもった長丁場の研修や内容だなという印象を持ってしまいます。個人的には、FDとSDは並べて使うのはあまり勧められないと思います。

 

また最近はSDの実施方針が補助金や認証評価などでも求められています。私学のみですが実態としては、平成29年度私立大学等改革総合支援事業(タイプ1~4) 設問毎・回答毎の該当件数を見ると選定校の中では96%が方針をたててSDをやっているようです。

<参考>

http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/detail/__icsFiles/afieldfile/2018/02/05/1340519_407.pdf

 

(平成30年6月26日一部追記・修正、平成30年8月19日一部追記・修正)