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内部質保証と第3期認証評価①会議資料や議事録の点検

 平成30年度より大学の認証評価は第3期もしくは第3クールと呼ばれ、内部質保証がきちんと出来ているかについて厳しく問われるようになりました。(第1期は自己点検評価をしているか、第2期は自己点検評価を不断的に行い、内部質保証の仕組みが出来ているかについて問われてきました)

 

 さて、今回から、大学基準協会を軸として第3期認証評価を受審するにあたって、内部質保証といった観点から、シリーズ化をしてみます。

 

第1回目は「資料やエビデンスはきちんとあるか?」です。

 さて、通常の業務を行う中で、学内の各種会議の会議次第や当日の資料、議事録や記録はファイリングしたりデータで残しているでしょうか? 

特に議事録はきちんとつくっていますか?

 「議事録があるのはあたり前でしょ」と思うなかれで、議事録そのものを作る文化がない会議(委員会)とか、議事録だと思って取り寄せると会議次第に手書きでメモしてあるだけというケースも聞きます。

 

 またセンターや委員会が発刊している自己点検評価報告書や他の報告書も何があるか、そして過去のものはアーカイブされているかを確認しておきましょう。

 

では何故、資料や議事録が必要なのでしょうか?

 第3期認証評価では、大学自らが質保証する制度や仕組み、組織体制について説明するだけではなく、きちんと質向上をしているという結果とプロセスを示す事が出来るエビデンスが必要です。

 

 その為には日々の資料の蓄積が大事であり、組織としてどういう事を決めて実行したのかを示す議事録が重要となってきます。質向上しているかは、毎年度や数年おきの評価で検証すればいいのですけど、資料そのものがなければ話になりません。特に議事録や記録は重要な資料となります。

 

 最後にもう一度繰り返しますが、「そんなのはあたり前でしょ」と思うかもしれません。でも議事録や会議資料がきちんとあるというのは、もしかすると自分や所属部署だけでの認識かもしれないのです。第3期認証評価は、内部質保証が的確に機能しているかが問われます。そのために大学全体(特に事務組織)が資料について留意しておく事が必要であると思います。

(そうでないと、評価作業の時に、資料の層に埋もれた発掘作業と曖昧な記憶に頼るヒアリング作業でみんなが疲弊する事になってしまいます。)