自組織(私は大学で働いているので大学の事)についての事項を自組織(大学)のホームページで知る、外部媒体で初めて知るという事は少なからずあります。
一方で、大学の構成員に知っておいてほしい情報で周知をしたはずなのに各構成員に聞いてみると「それについては、初耳。知らないよ」と言われることもあります。
情報格差というより、いろんなところでボタンの掛け違いがおきている、あるいはインナーコミュニケーションがうまくいっていない気もするのです。ただ理由もいくつもあるような気がしますが実際はどうなのでしょうか?
情報を伝えるルートは横と縦がある
組織の中で情報を伝えるのは横と縦があります。横だと対象者にチャットやメールなどで一気に伝えてしまう、拡散といったイメージがありますね。これだと情報の受け手がきちんと確認さえしていればいいわけです。
一方、縦のルートは重要事項などが多いような気がするのですが、組織の意思決定会議で議題として出され、意思決定会議の構成員(各組織の代表者が多い)が各組織で共有、さらにその傘下組織に共有となっていきます。
縦のルートでもちょっと時間がかかることがありますが、情報を伝える流れがしっかりしていれば、マネジメントの観点や縦割りの組織でもきちんと伝わるのですが、仮に意思決定会議の構成員が何もしない人だと、情報が伝わらないケースがあるわけです。
意思決定会議で提案をした人はきちんと縦のルートで情報が伝っていると思っていても、意思決定会議の構成員のところで情報が遮断されて、あとで問題になったり、現場が困ることがあるわけです。
よくあるのは、こんな感じでしょうか。
「〇〇についてどうなっていますか?」
「既に会議で伝えてありますけど上司から教えてもらってないのですか?」
「何も聞いてません。」
ただ親切心で現場に直接情報を伝えると上司から「何故、自分を通さないのか」といったありがたいアドバイスを頂戴することになります。
受取り手が興味ない情報は伝わらない
大事な情報であっても、情報の受取り手が興味なければ情報を見てもらえないことが往々にしてあります。
そして大事な情報なのに見てもらえずに「そんなのは聞いていない」というご意見を後ほどいただくこともありませんか?
メールを送ったから情報発信側の責務を果たしたではなく、どのような方法をとったら見てもらえるかを考えないといけないのですが、情報を見ない人は本当に見ないので、結構難問ではあります。
過多な情報で埋もれる
今は情報が伝わるのは、メールだけではなく、チャット、大学だと教学システムからくるものもあります。また色んな案内や通知も年々増えているようにも思います。
色んな情報を共有することは必要ですが、雑多な情報がひっきりなしに送られてくると、情報過多になり、情報を読んでもらうことができなくなってしまいます。
紙媒体の回覧
紙媒体の回覧はICT化でだいぶ少なくなったのですが、たまに「これ、いつの回覧だよ」「何で〇か月前の情報が回覧されるの?」という事もあります。
PDFでチャットかメーリングリストでいいかと思うのですが、見たかどうかの確認が欲しい(押印してほしい)というものもまだ残っているのかもしれません。
終わりに
表立っては公表されていない情報や人事関連について、一番早い情報網は実は派遣職員の方々ということはありませんか?
今はコロナ禍でランチも出来るだけ少人数でと呼び掛けていますが、コロナ禍の前は一人の派遣職員の方に伝わった情報があっという間に各部署の派遣職員の方々に広まっているので、まずは派遣職員の方に聞くと情報を持っているということがありましたね。