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プロジェクトの事務局(事務方)は何をどこまでやるのか?

何か新しい取組や仕事があるとき、個人ではなく複数のグループ、つまりプロジェクトを立ち上げる事があるかと思います。

そもそもプロジェクトとは日本国語大辞典によると次の意味となっています。

プロジェクト
({英}project )《プロゼクト》
(1)研究や事業などの開発計画。
*外来語辞典〔1914〕〈勝屋英造〉「プロゼクトProject (英) 設計。計画」
(2)「プロジェクト‐メソッド」の略。
"プロジェクト", 日本国語大辞典, JapanKnowledge, https://japanknowledge.com , (参照 2020-01-07)

ただ現場でプロジェクトというと計画策定だけではなく、問題解決の為の情報収集から立案や実行可能プランの策定等まで入る・求められる事が殆どだと感じます。

さて、大学という組織は縦割りな文化も残っていますが、近年は大学全体としての企画など1部署だけでは進める事が難しいものも結構あります。そこでプロジェクトが毎年いくつも出されて、若手中堅は勉強の意味も兼ねて、プロジェクトの中枢ではないけど事務方(事務局)として入りなさいという事があるのです。

ただこの事務方(事務局)に求められる役割もプロジェクトごとによって異なります。そこであくまで私見ですが、役割をまとめてみました。(なお、名称は適当です)

プロジェクトの事務局型

単純に事務局に徹するだけ。会議の日程調整から場所の手配、資料の印刷から当日の受付や記録などなど、何でもござれの感じです。

スキルは身につかないとは言わないのですが、どちらかというと下積みとしてプロジェクトに関わり、専門知識や組織の機微や文化を身に付けるいい機会だと思うのです。

というより、この程度の仕事、単に作業だけして満足していると将来が心配ですので、通過点であると捉えています。

縁の下から持ち上げ型

プロジェクトで成果を出すため、忙しい(かもしれない)プロジェクトメンバーのサポートを行います。例えば、プロジェクトに必要な資料や情報収集、資料の作成などですね。

資料は出したもの勝ちという所があるので、場合によっては自分の作成した資料がそのまま使われ、自分の意見が採用される場合もあり、やりがいもあると思うのです。

暗躍型

ちょっと言い方が良くないかもしれないですね。どちらかというと調整型といったほうが正しい。プロジェクトで人数が増えれば増えるほど、意見は多様化し、収束させる事はリーダーの手腕の見せ所でもあります。

その為には、事前にいくつもの懸念点や各メンバーの意見を洗い出し、取りまとめ調整をしておくことはプロジェクトを円滑に進めるうえで有効な手段になります。ただプロジェクト自体がシャンシャンで終わってしまう可能性もありますね。

すべてまかせた型

会議の運営やプロジェクトの調整、資料の作成だけではなく、プロジェクトで検討する企画や提案文書まで作成する事もあります。プロジェクトメンバーはこれに対して、意見を出し合って、事務局がブラッシュアップをし、企画を作っていくパターンですね。

この場合は、そのプロジェクトに関連する知識や情報の収集、自組織の文脈に合った提案力なども必要になります。大変だけど、やりがいはあります。

まあ全てが事務局提案ばかりだと、プロジェクトメンバーとして何しているのかと思う事もあるかもしれません。

終わりに

以前は事務方(事務局)というと、会議の調整や議事録作成のみでした。しかし、最近は変わってきています。もちろんこれは組織文化によって異なりますし、その人の立ち位置によっても違うでしょう。

ただ事務局になったからといって、自分は会議の運営だけやっていればいいと思うのはちょっと違うのだと思うのですよね。少なくとも私が若手をプロジェクトのメンバーや事務局に推薦した時はその人の意欲や能力を踏まえ、将来を考えてのことです。またそこでのプロジェクトでの関りが、将来の自分の評価にもつながるのだと思っています。