大学アドミニストレーターを目指す大学職員のブログ

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新人あるいは若手の大学職員が生き残っていく為に

自分はあまり偉そうに言える立場ではありませんが、自分自身はいい年齢になり、若手を育成しないといけない立場になりつつあります。

おそらく4月になると新人か、もしくは中途採用で新しい職員もやってきます。配属されると4月の大学は業務がトップスピードで過ぎていき、先輩もゆっくりと中々教えてくれる余裕がない事もあります。

さて、今回は個人的に入職したばかりの大学事務職員に仕事をする上で少しだけでも覚えておいて欲しい事、若手大学職員が今後学内で生き残っていくための心構えを私的メモとしてまとめてみました。ただ新社会人の心得本に書いてあるような事は出来るだけ避け、特に大学業界に特化して書くようにしていますが、大学によって状況も違いますので参考程度にして下さい。

大学関係の法令、大学の学則や規程等を読んでおく

大学の仕事は大学関連の法令や大学の学則や規程を理解している、もしくは知っている事が前提です。業務の手順書やマニュアルに根拠規定を載せている場合もありますので、必ず根拠は押さえておきましょう。

例えば物品の購入をする時でも、細かく規定している大学や学校法人があります。なお、規程にどこまで詳細に載せているか、規定しているかは大学の文化によります。想定できる事を規程に載せている場合もあれば、規程は枠のみで、詳細は内規等で補うといった大学もあります。

大学内外との関係は無下にしない

大学は一部の部署を除き非常に狭い人間関係で働く事が多いです。その為、日常的な人間関係で齟齬が生じるとお互いにストレスをかなり感じますし、仕事もやりにくい事があります。特に大学は未だに縦割り組織が強いので、仲良く一緒に仕事をしましょうとは言いませんが、仕事が出来る関係づくりはしてましょう。

言うまでもありませんが、そのためには挨拶は大事ですし基本です。若者が掃除を担当している業者の方や守衛さんに挨拶をしないという事も聞くことがありますが、それは先輩として厳しく指導する所かと思います。

また学内だけではなく、学外との接点があった場合は大事にしましょう。大学業界は比較的色んな情報交流が出来ます。もちろん情報クレクレはダメですが、相互に情報交換できる人がいると、仕事上で困ったときの突破口になるかもしれません。

取引をする業者の方との関係

大学はお金を稼ぐというより、予算を執行する事のほうが日常的に多いでしょう。その為か、一部の職員は「業者の方を使ってやる」と考え、横柄な態度を取る人もいます。また業者はたくさんいるから徹底的に無茶を言って値引きをさせる人もいます。

個人としては業者の方は対等なパートナーであるべきと思います。

昔の価値観の人は、業者なんでいくらでもいるとか言い放つ人がいましたが、その価値観は時代遅れです。

自分の武器は作っておく

出る杭は打たれるといいますが、自分は何に強いのかを20代のうちにチャレンジしながら考えておく必要があると思います。

武器と言っても部署内だけではなく、所属大学や所属キャンパス内の職員の中で誰にも負けない知識や経験を持つべきだと考えています。大学職員から専門職になるのではなく、大学職員として誰にも負けない部分を作っていくイメージです。

可能であれば、それは誰よりも詳しいという分野を1つ、詳しさは3~5位ぐらいという分野を2つ程度は持っておくとよいのではと思っています。

また小中規模の大学だと業務も多岐にわたり、大学職員の人材育成制度もあまり整っていない所もあります。その場合は、大学の図書館を利用したり、色んな人にどうするかを聞いたり頼ったりするのも一つの手段です。

自分も20代の時は他大学の職員にメンターのような先輩職員がおり、大変助けられました。 

今後は実力のある職員は他大学が引き抜く、また大学によっては規模の縮小をするさいにどのように人員を整理するかなど、事例が出てくると思います。

業務や仕事、知識、スキル、実績について定期的にたな卸しをする

職務経歴書でいいと思うのですが、数年経つと自分の実績や経験した仕事は記憶があやふやになってしまいます。日常業務での実績や工夫したことなどは、所謂バックオフィスの人であっても記録は残しておくべきです。

また人事面談以外の機会自身の知識やスキル、実績を外部に評価してもらう機会を設けてもいいかと思います。

(例えば就職して数年たったら、転職エージェントに会ったり、転職サイトに登録してオファーを見る機会は自分の能力や知識が何に活かせて、価値がどれぐらいかを客観的に分かります。)

文章を書く

事務文書は型があるので、文書作成はそんなに難しくはないと感じています。ただ役職が上がると、中期計画や点検評価報告書をはじめとし、様々な文書を書く機会が増えていきます。

文書作成能力は自分も高くはありませんが、文書を書く慣れは必要です。中堅どころになると型がない文書を書く機会があったときに如実に実力の差がでます。