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2019年の大学のゴールデンウィークは10連休か

2019年は新天皇即位日に合わせて、来年に限り5月1日を祝日にするとニュースが出ました。さらに4月30日と5月2日も法令に則り、お休みになるとの事です。学生や大学関係者からすると、「10連休といっても、近年は祝日に授業やるから関係ないよね」と思う人も沢山いると思います。

ざっとシミュレーションした限りは、何とか10連休は取れそうです。

www.asahi.com

<参考 国民の祝日に関する法律>

第一条 自由と平和を求めてやまない日本国民は、美しい風習を育てつつ、よりよき社会、より豊かな生活を築きあげるために、ここに国民こぞつて祝い、感謝し、又は記念する日を定め、これを「国民の祝日」と名づける。
第二条 「国民の祝日」を次のように定める。
元日 一月一日 年のはじめを祝う。
成人の日 一月の第二月曜日 おとなになつたことを自覚し、みずから生き抜こうとする青年を祝いはげます。
建国記念の日 政令で定める日 建国をしのび、国を愛する心を養う。
春分の日 春分日 自然をたたえ、生物をいつくしむ。
昭和の日 四月二十九日 激動の日々を経て、復興を遂げた昭和の時代を顧み、国の将来に思いをいたす。
憲法記念日 五月三日 日本国憲法の施行を記念し、国の成長を期する。
みどりの日 五月四日 自然に親しむとともにその恩恵に感謝し、豊かな心をはぐくむ。
こどもの日 五月五日 こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する。
海の日 七月の第三月曜日 海の恩恵に感謝するとともに、海洋国日本の繁栄を願う。
山の日 八月十一日 山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する。
敬老の日 九月の第三月曜日 多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う。
秋分の日 秋分日 祖先をうやまい、なくなつた人々をしのぶ。
体育の日 十月の第二月曜日 スポーツにしたしみ、健康な心身をつちかう。
文化の日 十一月三日 自由と平和を愛し、文化をすすめる。
勤労感謝の日 十一月二十三日 勤労をたつとび、生産を祝い、国民たがいに感謝しあう。
天皇誕生日 十二月二十三日 天皇の誕生日を祝う。
第三条 「国民の祝日」は、休日とする。
2 「国民の祝日」が日曜日に当たるときは、その日後においてその日に最も近い「国民の祝日」でない日を休日とする。
3 その前日及び翌日が「国民の祝日」である日(「国民の祝日」でない日に限る。)は、休日とする。

大学も10連休になるのか?

最近は4学期制を導入する大学や、セメスター制度だけど100分授業で14週の授業期間を設定する大学も出てきました。

ただ、大学によっては従来通りの1授業90分で15週と補講や試験期間用に1週で計16週とする所もあります。(16週目は設定してあっても、実質は何もないという大学もあります)

<過去関連記事> 

www.daigaku23.com

 

私立大学で働いていると、土曜日は補講授業などが行われます。また土曜は通常出勤日でもあるので、毎年ゴールデンウィークはちょっとだけ長い祝日という印象です。

 

では来年の5月1日が祝日になると、大学の学年歴はどうなるのでしょうか。10連休を取る為の学年歴をこれから考えるので、そのメモとして次を作成しました。

(月ごとに色を塗り分けています。)

①2019年5月1日が休みでない・カレンダー通りの場合

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             ※日付の隣の丸数字は、授業の週数となります。

まずはカレンダー通りで16週目までの授業がどこで終わるかをシミュレーションしてみると、月曜は子どもの日の振替休日と海の日でどうしても月曜日の授業が8月中旬まで入ってしまいます。

8月5日までに授業期間を終わらせそうとすると子どもの日の振替休日と海の日のどちらかを授業日に設定する必要があります。

また火曜~木曜は、月曜・金曜と比べて7月4週目に終わってしまいますので、考慮が必要です(このような場合は4月30日~5月2日を、例えば海の日の振替や創立記念日などの振替にして、連休とするケースもあります。)

②5月1日を祝日とした場合

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おそらくこれが来年度の学年歴だろうと思います。

5月1日が祝日、合わせて前後も祝日になった場合は、こんな対応でしょうか。

  • 授業は15週目は7月4週目以降に終わる。
  • 海の日を授業日とし、月曜日の授業を調整する。
  • 授業の最終日は8月5日とする。

上の図では4月27日から赤線で囲って10連休としています。ただ4月27日は祝日ではない為、通常対応とする大学の場合は連休となりそうです。

また、上記図の期間内に創立記念日や休講の措置が必要な特別な大学行事がある場合は含んでいません(大学行事がある場合は、金曜日に大学行事をあて、授業開始日を8月5日からするとかも一案ですね。新入生オリエンテーションが終わるない場合もあるかもしれません)

 

実際の大学の2019年の学年歴(大規模大学を例に)を見てみる

それでは、一部の大規模大学のゴールデンウィークを見てみます。

  4月27日(土) 4月28日(日) 4月29日(月) 4月30日(火) 5月1日(水) 5月2日(木) 5月3日(金) 5月4日(土) 5月5日(日) 5月6日(月)
      昭和の日 祝日 天皇即位の日 祝日 憲法記念日 みどりの日 こどもの日 こどもの日 振替
東京大学(標準授業日程)                    
早稲田大学                   授業
慶応義塾大学                   授業
中央大学(多摩)     授業 授業           授業
中央大学(後楽園)                   授業
立教大学     授業 授業       授業   授業
明治大学                   授業
東洋大学(白山)               授業   授業
法政大学                   授業
青山学院大学                   授業
京都大学       授業   授業        
立命館大学     授業 授業   授業        
関西学院大学                   授業
同志社大学                   授業
龍谷大学(大宮・深草)     授業 授業 授業 授業       授業
福岡大学     授業 授業           授業

5月6日の祝日に授業を実施する所が多いですね。月曜はきちんと授業をやっておく方針のようです。

ただ4月の末に授業を実施する所もあり、10連休どころか、最長4連休という大学もあります。なお自分の大学は5月6日は授業を実施する予定です。

 

結論

もしかすると大学も10連休ないしは9連休はいけるかもしれません! 大学によって、考え方や行事の有無が違うので、あまり充てはしないでください。

実際に想定しているより10連休ではなく、月曜に授業を実施して、9連休をする大学はかなりありますね。でも意外とGW中に授業を実施して、そのぶん前期終わりを早める大学もあるようです。

でも連休が長いと、学生の五月病が心配だったりもします。(ゴールデンウィーク後は、授業の欠席率が上がる事もありますよね)