IR担当者に関わらず、学内にある様々なデータをグラフ化したり、散布図を作ることが大学職員にはあると思います。
あとは、学籍番号を主キーにして、データを統合したりなどを行う事も多いのではないでしょうか。
その際にどのようなソフトウェア、もしくはIRに関する業務や図表の作成をやっているのでしょうか?
文科省の先導的大学改革推進委託事業調査研究報告書にある、「大学におけるIR(インスティテューショナル・リサーチ)の現状と在り方に関する調査研究」において、IRで使用しているソフトの種類の結果が出ておりました。
先導的大学改革推進委託事業調査研究報告書一覧(平成25年度に終了した調査研究):文部科学省
項目として、エクセルが一番多く、アクセス等、SPSS等などが使われているようです。
さて、ここからは個人の経験ですが、データを整理する、データを統合する、図表化する、統計分析を行うなど、それぞれによって使用しているソフトが違います。(※一個人の例です)
①データ整理について
基本は使い慣れたエクセルが多いです。主キーが重複していないかや、アンケートであれば入力の際に間違えていないかなどを表としてみる際に使います。
②データ統合
例えば、学籍番号を主キーにして、いくつかのデータを統合することが多々あります。エクセルだとこの辺りの処理が面倒なので、アクセスを最初は使っていました。
次にRが便利だよと言われて使ってみましたが、統計に素養がない為、いろいろな本を見ながらのため、時間がかかる(現在はJMOOCで統計学を勉強中ですが、Rを使いこなせるようになるのはまだだいぶ先の話になりそう)
そこで、最近は「QlikView パーソナルエディション」を使っています。
http://www.qlik.com/jp/explore/products/qlikview/free-download
これは、個人で使用するには、無料のBusiness Intelligence(BI)ソフトウェアです。大学の各種情報を可視化するには、最近非常に使い勝手が良く、良く利用しています。
またデータ統合も、主キーさえ設定しておけば、数分あれば出来る手軽さもいいです。
③図表化する
報告用のレポートは、使い慣れたエクセルをベースに図表化し、パワーポイントやワード等で報告資料を作っています。しかし、例えば入試形態別に成績の平均値を見たいや、入試形態別さらに性別や出身地別などから、様々なグラフをとりあえず見てみたいという時は先述の「QlikView パーソナルエディション」を同様に使用しています。
ちょっと言葉で説明するのは難しいですが、「QlikView」は、いくつかのモジュールを設定して、それぞれの条件を設定してやれば、すぐにそのグラフ等を出すことが可能です。よって、試しにグラフを出してみて、「違うな」と思ったら、すぐに次の条件に合うグラフを出すことができる手軽さがあります。
そういう訳で「QlikView パーソナルエディション」を最近はよく使うのですが、一つ注意が、「パーソナルエディション」とついています。つまり、個人専用で使います。例えば、私のPCで保存した分析設定を他のPCに持っていっても原則はそのファイルは読み込めません(※グラフ等を図等などの様式で出力は可能)
また、例えば大学全体で使える製品版もありますが、使うには半日程度いじってみないといけなかったので、多少練習が必要です。
まあ簡易的なテータハウスウェアの代替にはなるかと思うツールではないかと思います。