2020年度は新型コロナウイルス感染拡大防止のために、多くの大学ではオンライン授業が行われました。オンライン授業については大学が準備金として数万円程度支給をしたり、教室にカメラやマイクを配置して収録やハイフレックス授業を行えるようにしている大学も少なくないでしょう。
一方小学校は2020年度は学校が春から突如休校となり、5月〜6月に学校が再開、遅れた分は夏休みや春休みが短くなったり、土曜日に授業を行う自治体もありました。
また子供が通う小学校では、課題を出していましたが、休校期間に学力格差がだいぶついたらしく、学力格差を少しでも埋めるためか夏ぐらいから自主学習をするようにと言われています。
ただこの自主学習も親と子供が話しあって設定するのですが、(家庭の)文化資本によって、どうなのだろうかとも思います。
子供のICTと遠隔授業の個人的体験
この記事を書いている2021年1月は緊急事態宣言が発出されています。小学校は変わらずに対面で行われています。国としても、萩生田文部科学大臣から各民間事業者にICT端末に関しての要請がされています。
文科省、緊急事態宣言の発令を受け、民間事業者に学びの保証に向けた協力を要請:EdTechZine(エドテックジン)
「小中高は対面なのに、大学はなぜ遠隔なのか?」は「大学はオンラインが出来ているのに、なぜ小中高は対面なのか」と言えるとも思っていますので、特に小学校で遠隔授業に対応できる環境構築が進みつつあることは一保護者としては歓迎すべきところです。
休校期間中はYou TubeやNHK for school、さらには課題プリントが主な課題でしたが、一方英会話塾などはZOOM等を用いて、4月から遠隔授業がはじまっていました。
ただその時、感じたのは小学生低学年だと次のような問題があると思います。
・端末がどこまであるか(自宅に子供の分まで端末があるか)
・ZOOM等の操作はできるか?
・子供は落ち着いて遠隔授業に集中できるか?
・文字入力などがある場合はきちんとできるか?
・ICT等でトラブルがあった時に対応はどうするか?
これらを考えると、子供が遠隔授業を受けるには保護者が側にいることが前提なんですよね。例えば次のようなニュースがあります。
受信側にも教員が必要との考えを明らかにした。ただし、子どもが在宅で勉強する場合には教員の同席は不要とした。
それは其のとおりなんですが、大人がいないと遠隔授業についてはケアが出来ないのですよ。子供は授業が始まれば席について授業を受けるというのは、ごく一部の子供だけだと思っていて、自宅で授業を受けるとおいう気持ちの切り替えはなかなか難しいのではないかと思います。
また文字入力などは低学年には難しく、どうしても入力速度は早くありません。パソコンで遠隔授業を受ける場合はキーボード配置を覚えるのも大変です(ローマ字入力だって、そもそも小学生低学年ではローマ字はマスターしていません)
小学校でも遠隔授業を進めるにはテレワーク推進やサポート体制が不可欠
2020年度の春先は職場も一部テレワークだったり、家族も仕事がほとんど休みだったので対応はできましたが、我が家で働いている人はよほどのことがない限りはテレワークはなし、もしくはテレワークが出来ない職種です。
小学校で遠隔授業をするには機材の確保も当然ですが、テレワークが出来ない人たちもいますので、遠隔授業をする場合はサポートをどうするかも自治体として考えてほしいなと思います。