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改善や改革案は通過率は低い事は当たり前、通過しなくても熟成すべし

大学という組織は、前例主義、石橋は叩いて叩いて結局渡らない、官僚制といった面がまだまだあります。また外圧に弱い、具体的には他の大学がやっているとやるといった面もありますね。

他の大学の職員にも聞くと、改善したくても中々変わらない・変われないといった悩みを聞きます。また改善案や改革案を作っても、上司や上が中々通してくれないといった悩みもよく聞きます。

改善・改革案は没になることの方が多い

よく部下や他部署の後輩に「改善・改革案は作っても没になることの方が多い」という事があります。改善・改革案が上司に潰されると、自分が否定された、自分はダメなんだと思う事があるかもしれません。

でも、今まで大学という組織の中で働いてきて、改善案が通るのは半分もありません。作ったはいいけど、日の目を見なかった企画書等はいくらでもあります。

なお、自分がその大学で一番理解があると自負できる業務は打率は8割ぐらいです。

いざという時は外圧・内圧を使う

ただ法令違反をしているとか、どうしてもこれはやらないといけないというものがあるでしょう。そういう時は外圧や内圧をフルに使うしかありません。そこで役立つのが学内外のネットワークです。大学外の人脈は、表には出てこない情報や事例の解釈を聞く事ができます。というより、飲み仲間や騒ぐだけではなく、そういう人脈を作ることを後輩には勧めています。そういう人脈はきっと将来役立ちます。

学内のネットワークは誰が影響力あるのかといった事は欠かせないポイントです。ただ突然、上に行ってしまうと上司に失礼にもなるので、見極めが必要ですね。学内政治なんて関わりたくないと思うかもしれませんが、大きな改革をするには学内政治を理解し、地道に時間をかけて地盤作りをするのが最善で近道です。

こういうのは他部署からの信頼を得る、他部署からの仕事の優先順位はあげるといった日々の積み重ねなんだと思います。

私の場合は翌年度の大きな改革プロジェクトを立ち上げる構想がある時は、数か月~半年前に各キャンパスに行った時、研修で会った時など雑談をしながら、構想について話をし、意見を聞きながら、提案を作っていきます。

 

没になった改善・改革案は数年間熟成させておく

没になった改善・改革案は数年間はそのままにしています。この改善・改革案に時代がおいついて、現状を打破するにぴったりの案になっているという事もあります。没になったからといって、すぐに消してしまうのは非常にもったいないです。自分がその仕事をしている限りは寝かせておきましょう。

突然、その改善・改革案が必要になる事態に陥った時にすぐに「こういう改善案」がありますと出せば評価や印象も良くなります。

 

改善・改革案は出したもの勝ちである

自分が出した改善・改革案は、委員会や会議の中で揉まれ、だいぶ変わる事はよくある話です。でも案は微修正ばかりで、出したものから大きな修正が入る事は少ない事が多いと感じます。 

勝ち負けではありませんが、改善・改革案は自分が作った軸が残っていればよしというぐらいの気持ちでいたほうがいいのだと思います。