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内部質保証と第3期認証評価⑥PDCAを行う上でのPとCの要点

悪評高いというか、嫌われ者の内部質保証を行う上で欠かせない自己点検評価について、とりあえず書いておけと思うものも中にはあるかもしれません。

 

自己点検評価を行う上で、PDCAサイクルをまわせとも言われますが、例えばPDCAのPとCをどのように行うのかといった例をまとめてみます。

 

Plan(計画や目標について)

ここでは計画を立てる、目標を立てるというように言われています。そこで目標について少し考えてみます。

まず目標ですが、下記に示すようにいくつか目標の型があります。

 

 

説明

目標例

成果型

成果の(もしくは成果を間接的に表現するものも含んだ)目標。例えば達成に関する数字なども含めた目標とする。

○○の取組みについて、対象者の80%が参加するとともに、△△を用いて調査した満足度が~~以上とする。

 

プロセス型

成果の達成につながるプロセスの中に位置づけられる活動や取組みを目標とする。プロセス型目標は特に根拠データを集積することが重要。

○○の~~を達成する為、~~について意義を周知するとともに、××の整備と活用のシステムを開発し、運用する。

アウトプット型

計画によって実施した事業の成果(制度や仕組みの導入、量的データ、活用頻度など)を表現し、制度や仕組みの機能状況を目標とする。

FDを、FDの方針及び課題に基づき、教育向上委員会で検討した後、年に3回実施する。いずれの研修会の参加率を100%とする。

インプット型

予算や人員配置などの資源投入や、組織の設置・整備・再編などを記載した目標。

~~と○○を統合し、人員を○名配置し、△△機構を設置する。

                     [関口正司, 2004]から一部加筆し作成

 

 上記に示されているインプット型の目標は、中期計画や大学全体として示されるものがある事が前提ではないかと思います。そもそも各部門で予算や権限を持っていればよいですが、私学の場合は大学や法人で予算や人員配置を管理している場合もある場合は、人員配置とか書いても達成できません。まあ交渉するのが目標ならいいのですが、それを組織の目標とどうするのかとも思います。

 

目標を立てる際は、成果型・プロセス型・アウトプット型を検討する必要があります。また、目標には定量的目標と(定量化できない)定性的目標があります。定量的な目標である事が望ましくはありますが、定量化できない分野も多くありますので、大学としてどのように記載いただくかは予めアナウンスが必要です。

 

Check(点検・評価について)

 点検評価を行う際は次のことに留意しています。

・(客観的に)どのように実態や事実を確認し、評価するか。

 どのように実態や事実の確認をするかについては、定量的に把握するか、定性的に把握するかなどがあります。量的に把握する場合は、既にある調査の活用を用いたり、新たに調査を行う事も考えられます。また定量的には、適正や実施した現場などの結果や新たにインタビュー等を行う事も考えられます。

 

・アウトカムやアウトプットだけではなく、プロセスも点検評価を行う。

 点検評価を行う際は、アウトカムやアウトプットだけではなく、どのように行ったか、どのような組織体制で行ったか、どのようなプロセスで行ったかも記載します。

 

・評価を行う際は、目的・方針や目標、さらには大学の制度も鑑みた上で行う。

 点検評価でたまに見られるものとして、「○○○」という結果について、非常に良く出来ているという評価があったりします。しかし、「○○○」は、その組織としては良いという評価かもしれませんが、大学の目的・方針とは異なるものである場合や、法令から鑑みると、異なる評価になる事もあります。

 点検評価を行う際は、個人や組織のみの価値観だけではなく、大学や大学外からの視点も含めた点検評価が求められています。

 

・可能な限り、組織として評価を行う

 個人の主観のみだけではなく、組織として責任を持ち、客観的な点検評価を行うため、組織として実施して下さい。例えば数人で点検評価の案を作成した後、組織の会議で案を基に点検評価を行うなどを行うようにして、客観的・俯瞰的な視点で自己点検評価を行ってください。

 

・誠実性

 点検評価を行う際に、うまく行かなかったものがあるかもしれません。その場合でも点検評価として、実態や事実を記載して下さい。自己点検評価は、出来なかったからといって、それを指摘され、何かを要求されるものではないと考えています。

 

・エビデンスの整理

 点検評価を行う際は、実態や事実を示す資料だけではなく、点検評価を行ったことを示す会議次第・資料・議事録も必要となります。

 

・出来ていないものは、事実や実態だけではなく、可能な限り要因まで点検評価を行う

 点検評価は査定や批判ではない事の理解が必要です。出来ていないから、責められるのではなく、要因をきちんと分析し、目標や計画の妥当性も併せての検証が必要です。

  

これらはあくまでも個人的なメモですので、大学や個人によって考えは違うと思います。あくまで参考程度にしてもらえればと思います。

 

<引用文献>

関口正司. (2004). 教育改善のための大学評価マニュアル. 九州大学出版会.