自分は大学職員の前は企業で営業をやっていました。この業界で働くのも、転職サイトでたまたま見つけた現職場にエントリーしたら不思議な縁で今の環境にいます。
特に大学の業界研究などもやっていた訳ではなく、教育や大学に関する知識は殆どなかったです。しかも最初の部署が教務とかではなかった為、後々、教育関連の仕事をする際にかなり苦労しました。
その後、様々な仕事を経験しましたが、どの仕事も共通で学内のどこにあるか(参照できるか)を知っていて、時間があるならば少しでも目を通したほうがいいものをピックアップしてみました。なお、私立大学で働いていますので、そちらよりの内容です。
<参考 本などはこちらをご覧ください>
- 学則
- 規程集
- 学生や院生に配布した(教務や学生生活・厚生等の)手引き
- 教育六法や教育小六法、私学必携など法令や通達及び行政実例関係の本
- 教授会の資料や記録、執行部会議の資料や記録
- 自己点検評価報告書
- 大学や学部等の設置届出関連の書類
- 卒業アルバムや周年誌(本)
学則
大学の最上位の規程の学則は、必ず目を通すべきです。法令に準じた内容も規定されていますが、仕事で規程作成の仕事などがあった時は学則を参照します。
大学によってはホームページで公開しているケースや学生向けの手引きに掲載されている場合もあります。
なお、私の所属機関は学則を冊子にしていますので、毎年、必ず学則を所管する部署から冊子をもらうようにしている。
規程集
私立大学だと、法人規程もありますので法人規程集と大学規程集が別れている場合もあるでしょう。
また学部規程集や学科規程集など大学の組織によっても異なるかと思います。そして仕事をする上では、法人規程集や大学規程集は目を通しておきましょう。
例え、内容をフル暗記する必要はなく、うろ覚えで「こんな内容が規定されていた」というイメージぐらいでもいいです。学内規程を押さえておくと仕事の幅が広がり、きちんと根拠を踏まえて仕事が出来るようになります。
規程集も、近年は紙だけではなく、データーベース化してWEBやイントラネットですぐに検索できるようにしている大学もありますね。
学生や院生に配布した(教務や学生生活・厚生等の)手引き
入学時に学生に配布する手引きは、教務上の注意や知っておくべきこと、学内の取り決めやルールが掲載されています。また学生が知っておかないといけない、関連規程も掲載されていますね。
自分の場合は、大学職員になった当時、キャンパス内が分からない場合があった時、よく手引きに含んでいる学内マップは非常に役立ちました。
また教務関連の手引きは、カリキュラム改訂や規程の改正があったりするから、最低でも標準修業年限分の過去の手引きはチェックできるように過去のものはどこに置いてあるのかを確認しておいたほうがいいと思います。。
教育六法や教育小六法、私学必携など法令や通達及び行政実例関係の本
仕事をする上で法令を見る事はかなり多いです。ある程度の経験年数があって、法令や省令を見たことないというのは、責任のある仕事をしていくのは厳しいのではと思っています。
もしくは法令データベースはブックマークしておきましょう。
教授会の資料や記録、執行部会議の資料や記録
私の職場は、執行部会議の資料や記録は学内共有されており、どのような議案があり、今後どういう方向になるかや新たな取り組みが分かるようになっています。
大学によって、状況は異なると思いますが、大学、学部等でどのような事が審議・協議・報告されているのかは、チェックしておくべき内容です。
また過去の教授会資料や議事録は、問い合わせや過去をさかのぼるうえで大変貴重な資料です。自分もたまに倉庫にこもって十年二十年前の教授会資料などを見る事もあります。(※ただ大学によっては、一職員だと見られない事もあるでしょう。)
自己点検評価報告書
自己点検評価は、大学によってサイクルが異なるので毎年自己点検評価報告書を作成公表している大学もあれば、数年に1回の大学もあります。また例えば、認証評価を受けるときに行うだけ(まあ大概はそういう大学は認証評価で指摘されている事が多い)の大学もあります。
ただこの報告書を読むことによって、学内の実状や長所、課題が分かるはずです。
大学や学部等の設置届出関連の書類
過去に大学、学部や学科、研究科を設置する際の(文部科学省に提出した)書類も大学のどこかに保管されているはずです。日常ではあまり見る機会はないけど、ここ数年で開設した学部学科であれば、当時はどのように申請したかを見る機会が多くなると思います。
卒業アルバムや周年誌(本)
過去を調べる際に、たまに参考にする事があります。
過去に何があったかや教職員の若い姿を見たりするのもありますし、卒業生の名前だけ分かって卒業アルバムから探すという事もごくたまにあります。
また周年行事ごとに周年誌やその大学史を編纂する所もあります。
学内にありそうな資料をとりあえず8つ程、並べてみました。まあ、上記8つは偏った自分の個人の体験から、こういうもの必要だよねと思ったものです。
よって大学の設置形態と担当の仕事によって違うかもしれません。