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23区内の大学等収容定員増に関する省令案パブコメのメモ

 ニュースにも既に出ておりますが、パブリックコメントにて「大学、大学院、短期大学及び高等専門学校の設置等に係る認可の基準の一部を改正する省令案に関するパブリックコメント意見公募手続)の実施について」が出されました。

<参考>

www.huffingtonpost.jp

 このパブリックコメントは、大学、大学院、短期大学及び高等専門学校の設置等に係る認可の基準の改正に関するものとなります。(この基準の最近の改正として平均入学定員超過率に関わるものがありましたね)

<参考>

関係法令・審査基準等:文部科学省

パブリックコメント

https://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=185000924&Mode=0

 このパブリックコメントの主な改正内容としては次の通りとなります

平成30年度の定員増について

歯科医師・獣医師・船舶職員の養成に係る大学等の設置・定員増は×、医師の養成に係る大学等の設置は×

・東京都特別区にある大学・短大の収容定員増は×

 →例外として、収容定員増にともなって校舎の整備を行う場合、今年度の6月末までに申請の意思決定を示す書類があれば、この限りではない。(※例えば収容定員増の申請は、理事会の議事録等を提出します)

 

平成31年度の定員増について

歯科医師・獣医師・船舶職員の養成に係る大学等の設置・定員増は×、医師の養成に係る大学等の設置は×

・東京都特別区にある大学・短大の収容定員増は×

 →ただし、専門職大学・専門職短期大学の設置認可をする法人等で、同特別区に設置している専修学校専門課程の生徒総定員を平成31年度に減らす場合の専門職大学・専門職短期大学の設置は除く

(専門職大学の定員をどうするかは見解が出ましたので、おそらく各大学はこれから法人内で検討されるのでしょう)

特別区内でも大学の学部や短期退学の学科の設置で定員増をしなければいい(例えば特別区内に1学部2学科の1,000人の収容定員があって、定員増して2学部3学科の1,400名はダメだけど、2学部3学科の1,000人はOK。つまりスクラップ&ビルドはよい。ただ改組は教員採用とも絡むのと、学部学科を細分化すればするほど必要な教員数が増える可能性があり、人件費は上がる場合があります。)

大学の学部、短大の学科の設置、収容定員増に関して、校舎等の整備を行う場合、平成29年9月末までに、認可申請の意思決定を証する書類を刊行物掲載、インターネットの利用で広く周知している場合はこの限りではない。

 

  さて、上記もふまえ、平成30年度の定員増の流れについて少し整理してみましょう。そもそも、私立大学が収容定員を増やす(学則変更する)場合は、6月認可は今年の3月28-29日に申請、8月末認可は今年の6月15-16日に申請をする必要がありました。

 <参考・関連記事>

as-daigaku23.hateblo.jp

 3月末に定員増をして6月末までに認可されれば、夏のオープンキャンパスでも案内が出来ますし、入試関連の書類も時間がありますので余裕を持って準備ができました。むろん、8月末認可でも入試には間に合いまう場合もありますし、学内や法人のスケジュール等の都合で6月中旬に出そうとして法人もあったと思います。

 そしたら5月下旬に「大学の設置等の認可の申請及び届出に係る手続等に関する規則の一部を改正する省令案に関するパブリックコメント意見公募手続)の実施について」という締切がわずか数日しかないものが出されました。この主な内容としては、「23区内の定員増の申請期間を、6月ではなく10月とするよ」というものです。

 まあ特別区外は関係ないので、下記の通り、収容定員増申請は出されています。

平成29年6月末申請の収容定員の増加に係る学則変更認可の諮問について :文部科学省

 では、特別区内で申請をしようとしていた大学はどうするか?その答えが今回のパブリックコメントになります。今回の内容として一言でまとめると「本来の申請の6月に意思決定をしていて且つ校舎等建てるので投資していて損しちゃう大学や短大であればOKですよ」という事ですね。また後だしジャンケンはダメだよという事でもあるかもしれません。(例えば、10月末申請になり、来年はないかもしれないと慌てて準備を始めた法人など)

 ただ平成31年度定員増に向けて、例外的な事項の記載もありますので、定員増の可能性は0ではないとも言えます(既に土地を持っていればともかく、新規で土地取得して建物の計画はかなり無茶かと思いますが)。

 

 なお、今回のパブリックコメントの内容は平成29年8月15日(火曜日)に行われた、林芳正文部科学大臣の定例記者会見でも話が出ています。

林芳正文部科学大臣記者会見録(平成29年8月15日) :文部科学省

※6:45過ぎぐらいからご覧下さい。