異動シーズンはもう終わったと思うのですが、例えば自分がIRとは何も知らずにIR担当者になった時に何をすればいいか分からない!とならない為にはどうしたらいいのだろうと思うと、知識とネットワークなのかなと思います。
そこでIR初心者の立場に自分がなった際に何をするかをメモしてみます。この記事のキーワードとしては、大学・IR・初心者・何も分からない・職員といったものになります。
①IRとは何かを知る。
ⅰ・IRに関する本を読んでみる。
分かりやすいおすすめの本としては、次ですね。
大学IRスタンダード指標集 ―教育質保証から財務まで― (高等教育シリーズ)
- 作者: 関東地区IR研究会,松田岳士,森雅生,相生芳晴,姉川恭子
- 出版社/メーカー: 玉川大学出版部
- 発売日: 2017/03/22
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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IR実践ハンドブック 大学の意思決定支援 (高等教育シリーズ)
- 作者: リチャード・D・ハワード,大学評価・学位授与機構IR研究会
- 出版社/メーカー: 玉川大学出版部
- 発売日: 2012/03/19
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ⅱ・データ分析に関する本を読む
一度過去記事にまとめたので、それを参考。
ビジネス向けの統計解析本も分かりやすいのですが、調査関連の本も読んでおくといいと思います。
ⅲ・ネットで見られる情報、例えば事例報告などを読む
まずはウェブで読めるカレッジマネジメントやBetweenの過去のIRや関連領域の特集を見てみましょう。
また大学評価コンソーシアムの情報誌にも参考になる投稿がたくさんあります。
ⅳ・情報を検索してみる
大学で働いているので、論文検索や有料データベースも活用しましょう。
例えば論文検索では次などがあります。
CiNii Articles - 日本の論文をさがす - 国立情報学研究所
検索する際も、「IR」だけではなく、「Institutional Research」やカタカナ表記などいくつか試してみます。データベースについては、各所属機関の図書館に聞いて下さい。
②IRに関するセミナーや勉強会に参加してみる
そもそも何処で情報を得ればいいのか。次のあたりを押さえておけばいいのではと思います。どこもメールやSNSで情報発信をしています。特にASAGAOは配信数は多いですが、様々なセミナーや勉強会の情報が流れてきます。
③IRのネットワークを作る
最後は人です。私は、人見知りなのでセミナーなど聞くだけのものは、積極的に名刺を配ってネットワーク構築に勤しむ事はしないのですが(そういうネットワークは名刺だけ手元にあっても、意味のないものが多いのですよね)、ワークショップなどで一緒の班になった場合は、その後も色々情報交換などが続く事が多いです。
既に紹介したものも再掲しますが次があります。(なお、職員が参加しやすいと思われるものをピックアップしてます)
またツイッターでも、IR関連で活躍している人のアカウントがいくつかあります。(そういえば、私のIR関連のネットワークの半分ぐらいが、ツイッターかブログがきっかけです)
大学という組織は、他大学にも聞くと色々教えてくれますが、「クレクレ君」は辞めましょう。聞いたら、何かの機会にお礼はする事は必要です。(お礼は別にお礼状とかお菓子とかではなく、知識や情報でも良いのではと思います。自分は同年代の10人ぐらいのIRや関連する人達と様々な情報や知識を毎週やりとりしています)
またIRは常にデータや情報と向き合う仕事ではなく、人と向き合う仕事だと思います。学外だけではなく、学内の組織や人ともきちんと向き合う事は必要です。
④IRという文言に囚われない
大学がIRに期待している事や方針が明確化していればいいのですが、そうでなくともIRという言葉だけではなく、自学のIRを俯瞰し、関連領域も調べてみましょう。例えば、データ分析・インフォグラフィック・経営・財務・評価・アカウンタビリティ・アセスメント・質保証・情報公開・学修行動調査・データサイエンス・テキストマイニングなどいくらでもあります。
最後に、私はIRという業務は、データや情報を用いて大学を俯瞰し、コミュニケーションを取ることだと思っています。中には、データを使って、「分析!さらに難しい分析!」なるケースも聞きますが、そういう場合はそもそもIRとは何かを再度見直す必要があるのではないでしょうか(研究ではないのに、使えないデータ分析をするのは業務や仕事ではないのではと思います)