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SDに特効薬・即効薬はない〜自主的な勉強会の効果と要素から考える〜

学内での自主的なSDを有志の大学職員でここ数年行っています。

 
このSDは業務外であり、タイムカードを打ってから行っているのですが、保守派の人からは、あまり心良く思われていません。
 
そこで言われるのは、「SDをやって何の効果があるのか?効果は出ていないじゃないか?」です。
 
これはいくつか理由が考えられるのではないかと思います。
  1. SDに取り組んでいる職員(部下)の業務が改善していない。(効果が出ていない)
  2. 知恵をつけて、考えるようになったら困る(事務屋であればいい)
  3. そんな暇があるなら、一層働け。
  4. 自分より知識がついては困る
 
特に①についてですが、SDを取り組んでいるからには、効果があってしかるべきなのに、学士課程の議論でいえば、「SDのアウトカムが明確でない。」といった所でしょうか。
 
私としてはSDは劇的に全てが改善する特効薬はないと考えています。知識習得型のSDでさえ、その知識を必ず使うとは限りません。(例えばExcelのデータベースの講習会を受講しても、Excelでならった小技を業務で使うとは限りません
 
さて、私が学内のSDを行うにあたり、「知識・意識・人間」の要素と「継続性」と考えて、実施しています。
 

①知識

言うまでもありません。
 
②意識
意識は、意識変化・改革です。大学を考えようとする、職員としてのキャリアを考える、主体性や能動性、モチベーションなどあります。どのようにしたら正解というものはありませんし、即効性もありません。しかし知識の注入だけではなく、意識も変化させないとSDとしての効果は薄いと思います。
(単純に、外部のセミナーで色んな人と交流をして楽しかった。業務頑張ろうでも構わないと考えています)
 
③人間
人間はネットワークをさします。外部はもちろん、内部の人間関係においても、議論し合える、お互いに高め合える関係作りが必要です(余談ですが、民間から大学に転職した際に職員の友達化が非常に違和感ありました。仲間ではなく、職場での友達なんですよね)
 
 
さて、上杉道世先生の書籍「大学職員は変わる」には「SDに劇薬はなく体質改善」という言葉があります。
大学職員は変わる―東大SDトータルプランの実践

大学職員は変わる―東大SDトータルプランの実践

 

おそらくSDを取り組んでいるというと周りの評価は短期的に見られがちですが、体質改善はすぐに目に見えて効果が出るものではありません。特に意識・人間はそうでしょう。意識・人間のアウトカムを示せと言われても、非常に難しいです。

 
逆を言えば、SDを取り組む場合は、すぐに結果を求めずに、継続的に行う必要があると言えます。