大学は法令により、教育研究をはじめとした様々な情報をホームページ上で公開しています。また大学ポートレートやパンフレットである程度の情報は得ることができます。
ただインターネットで公表されている情報や紙媒体の資料ではどうしても分からない事や知りたい事があります。
そこでどうするかというと、大学は他の大学に事例のヒアリングという事がそれなりにあります。(大概は、知り合いを通じてアポイントがきますが、自分は大学の代表番号に電話して、ヒアリングしたい内容を伝え、該当する部署や担当者を紹介してもらう事もあります。)
学校法人という営利企業でない、特質ゆえか、他大学の知り合いの職員に聞けば、かなりのことを教えてくれます。(よく聞く、聞かれるのは認証評価や、教職の実地視察などでしょうか)
もちろん知り合いの職員がいないところにも、ヒアリング調査として教育研究や地域連携などの事項についても聞きにいきますし、本学にいらっしゃって話を聞きにこられる教職員の方もいます。
そこで思うのは「何を聞きたいのだろう」という事です。
⚪︎⚪︎について聞きたいと言われても、概要であれば情報公開やパンフレットを見てもらえればいいだけです。
またヒアリングするほうも、されるほうも貴重な時間を割いています。
そこで当然の事ですが、私がやっている訪問について、備忘録も兼ねて書いておきます。(余談ですが、全国の大学を訪問させていただきましたが、九州の大学のもてなしが手厚いと思ったのは土地柄なのでしょうか)
- その大学について、徹底的に情報収集をする。
- ヒアリング内容についての書面作成
- アポイントをとる
- ヒアリング内容の書面を送付
- 調査の数日前に相手にアポイントの確認
- 調査当日の手土産は複数用意する
- 調査終了後、お礼
その大学について、徹底的に情報収集をする。
特に聞きたい事項、質問したい事項について、インターネットや書籍等で調べられるものは調べましょう。インターネット等で調べられることを相手に聞くのは、双方にとって時間の無駄です。
訪問するからには、公開している情報からさらに突っ込んだ内容であったり、ここだけ話をしたほうが有意義になります。
ヒアリング内容についての書面作成
ヒアリング当日に、あれとこれについて聞きたいと言われても、ヒアリングを受ける側にも準備があります。例えば資料を準備(作成)したり、ヒアリングを受けるのに的確な人を手配する事もあるのです。
まずはA4用紙1枚ぐらいに、どういう事を聞きたいのかをまとめて事前に送付しておくと、ヒアリングを受けるほうも準備を前もってする事が出来ます。
アポイントをとる
候補日は複数あるといいです。たまに「この日のこの時間で」というアポイントがありますが、相手方の会議日だったりして、中々訪問が実現しない事もあります。
ヒアリング内容の書面を送付
ヒアリングする時は、正式な依頼状を出す事も少なくありません。これはヒアリング先大学にもよりますので、依頼状は誰宛か(ヒアリング先の学長か、担当者か)といった事を確認しておく必要があります。
私はアポイントが取れたら、ヒアリング先大学の学長宛として、所属機関学長名による正式な依頼状を担当者に送付する事が多いです。
調査の数日前に相手にアポイントの確認
念のために、リマインドをしておきましょう。この場合はメール等だけでもいいかと思います。
調査当日の手土産は複数用意する
手土産は欠かせませんが、手土産を選ぶ時は小分けになっているお菓子である事は絶対です。
またあえて複数の箱を用意をしています。(例えば2千円のお菓子を2~3箱など)
これには理由があって、ヒアリング内容によっては複数の部署に聞く事があります。また教員や職員の方々に対応いただくこともあります。
例えば大きい1箱のみ買って手土産を教員の方に渡すと職員のほうが遠慮される場合もあります。そこで教員と職員それぞれにお土産をお渡しできるように2箱以上となるようにしています。(また小さい1箱を買って、ヒアリング先で窓口などお世話になった人にこっそり渡す事もあります)
お土産を選ぶ基準ですが、地方都市の大学の場合は現地の百貨店には入っていないお菓子屋さんのものを選んでいます。つまり現地では手に入りにくいお菓子を選んで持参していきます。また大学のオリジナルのお菓子があれば、そちらでいいかと思います。
手土産については今後の関係性もあるので、ケチケチはしないというのが信条です。
調査終了後、お礼
必ずお礼は忘れずに。調査翌日に電話と、後日書面でお礼状を送付しています。
要点だけ書いてみましたが、何故これを書こうと思ったかというと、調査を受けるときに、最低限のことができないケースが多いと思います。
最低限のビジネスマナーであるはずが、訪問依頼もメールと電話のみで、何が聞きたいかわからない。当日、時間が余るからの施設見学をして帰っていく。これではあまりにも無駄が多いです。
もちろんこれも充分ではありませんし、地域や大学によっても、異なることがあると思います。