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アセスメント格差と財政格差

前回の記事の続きです。 

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アセスメントが指標化され、それが補助金の要件であったり、何かの指標となる事にはある種の危惧を感じています。

 

その一つには、アセスメントには多大なコストがかかる場合があるからです。

 

例えばここ5~6年、某社(ここではA社とします)のツールを使う大学が増えました。それは、大学教育再生加速プログラムをはじめとした補助金による推進もあったかと思います(補助金プログラムの成果報告ではいつもA社かライバル社のツールを使った事例を聞いていると、どこも同じようなものを競争的な補助金でやっていて良いのだろうかと感じたりもしました)

 

それゆえか、A社からは「弊社のツールは多くの大学が使っている」「どんなツールよりも素晴らしい」といった営業をうけ、挙句には「とあるさんは、弊社のツール好きではないのですか?」と聞かれるわけです。

 

ただいくら素晴らしいツールでも、他大学が使っていても、職員として判断するのはお金の事があります。例えばアセスメントするのに1年と4年に行うとして、入学定員850人の小規模大学だとします。

単価が2500円だとするとかかる費用は425万+諸費用がかかります。またそれに使う人件費といったコストもあります。

(個人としては「400万あったら教育環境とかを整えてあげられる」とも思うのです。)

 

そしてアセスメントは、1つだけでは全てを測る事ができません。直接評価や間接評価を組み合わせて、コンプリヘンシブにアセスメントする必要があります。

 

つまり、A社のツールだけではなく、学修行動調査をやったりする場合はさらにコストがかかります。

 

では大学で研究開発すればよいと思う事もありますが、これも中々難しいです。それでが出来るような環境や人材育成をする必要があります。また時間もかかりますね。

 

小規模中規模大学では、使える費用や人材リソースには限界があります。(大規模大学もあるんは承知していますが、限界値が違ったり、小規模大学がアセスメントなどの専門の人を雇う事が難しいです)特に、近年は大学教育再生加速プログラムのような新規補助金はあまりありませんので、補助金を当てにするのも中々難しいのです。(また補助金切れたら、そのツールとは縁の切れ目という事もありそうですね)

 

という事で小規模大学で財政規模が大きくない大学や、お金に余裕がない大学はアセスメントをする際に何ができるのかの差がついてしまうのかもと思っています。

(まあ安くやればやろうとも出来なくはないです。例えば以前海外の某大学に調査に行ったときに、ポートフォリオをブログのようなサービスを使ってやっている例もありました。)