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IRと大学職員⑤模倣性・再現性と過程のアウトプット

 (他大学の)IR室の職員と話をしていると、仕事が学内から認められて、様々なクエッションや分析依頼があるそうです。私立大学は専任であれ、併任であれ、IRに関する部署や委員会を立ち上げた所も多いかと思います。

 

 そこでふと考えるのは、データに関する業務だから全てIRと思っているのではないだろうかという事です。確かに集計・分析をお願いすると、適切にデータクリーニングをして、適切な方法で分析を行い、レポートを出してくれます。しかも自分の時間はとられずに、無料で!!(業者にお願いすると、結構とられるのですよね)

 

 確かに専門家にお願いすると、確実です。でも実は自分で少し勉強すれば出来るものも少なくないように思います(IR担当者の集計・分析例を聞くと、エクセルで簡単に出来てしまうというものも少なくありませんでした。)そこでIRへ依頼もしくはIR側として考えるべき点としてはこんな事があるのではないでしょうか

 

IR室に仕事を依頼したい側が、依頼する前に考えておく事

・それは本当にIR室に依頼すべき事項か?

・そのデータに基づいたクエッションとか、疑問、もしくは違和感とかありますか?

 (IR担当者は専門家であっても、全ての学内の領域を網羅できているとは限りません。ただ単に分析して何か出してくれでは非常に困ります。ただデータだけを渡して、特徴や新規性を発見してくれと言われても、これも困ります)

・データの集計は、自分では簡単には出来ないものですか。(数式やピボットテーブルで簡単に出来る事はたくさんあります。分からなければGoogle先生に聞きましょう)

・無茶な納期を設定していませんか?

・そもそも渡すデータは綺麗ですか?

・データの定義とかもきちんと伝える準備はしていますか?

 

IRを行う側

・簡単な集計・分析であれば、過程もアウトプットしましょう。ノウハウの蓄積も大事ですが、エクセルで出来る程度の集計分析であれば、各業務の担当者が次からは模倣や再現できるようにアウトプットもしたほうが、自分が楽になります。

・調整はきちんとしましょう。特に結果を出す場合、○○分野や△△学の先生は、非常に細かく結果を見られ、それぞれの専門分野の知見から意見を出されます。

・報告は誰にアウトプットするのかを踏まえ、レベルを考慮する必要があります。かなり年配の方や、職員の場合は箱ひげ図の読み方・意味を知らない人もたくさんいます。相手が理解できないレポートは単なる自己満足報告書です。

 

 少し偉そうに書いてしまいました。まあ今回、一番言いたいのは、自分で簡単に出来る事は自分でやりましょう。もしくは相手が少し工夫して出来るものであれば、出来るようにIR側も頑張ろうという事です。

 先にも書きましたが、エクセルの数式とピボットで出来る事は、まずはトライしてみて欲しい。