大学アドミニストレーターを目指す大学職員のブログ

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IR(Institutional Research)

IRに関連した記事

令和時代の大学のIRの在り方の一考察

日本の大学にIR(Institutional Research(機関研究))の略称で、大学内の教育・研究・経営などに関するデータ収集、分析、報告を行う活動に取り組まれはじめてから年月がだいぶたちました。 当初、IRは魔法の杖のように何でもできると思われると同時に、私…

Googleデータポータルで誰でもできるデータの可視化をしてみた

グラフ作成やインフォグラフィックを行うときにどんなツールを使っているでしょうか?Excelでやっている人もいれば、BI(ビジネスインテリジェンス)ツールを使っている人もいると思います。 大学においてはIR(Institutional Research)活動として、BIツール…

組織を対象とした調査の回答の負担は回答の手間だけではない

大学という組織で働いていると、大学に対して多くの調査が来ていると感じます。調査をするのは文部科学省をはじめとした官公庁から、あるいは企業から、あるいは研究を目的とした研究者からなどと様々です。 特に研究を目的とした調査の場合は、今までの先行…

卒業生調査の概要と設問と大まかな整理の試み

近年、大学の教育の質保証や補助金の政策誘導によって、学生に対して学修行動等の調査、所謂「学修行動調査」を実施している大学が増えました。 そしてここ数年は在学生だけでけではなく、大学の教育の成果や効果を検証するために、卒業時に調査を行ったり、…

大学の公開しているファクトブックやデータブックのリンクまとめ(2020.9.15更新)

大学にIRが広まりだしたとき、データブックを公開している大学の事例をよく見聞きしました。 そして近年は、ファクトブックを作成及び公開している大学も多くなっています。そもそもファクトブックは、5年や10年といった経年データを入れて(他の大学との比…

IRと大学職員㉚IRは大学改革に寄与するのか

近年、高等教育政策や大学評価、補助金(特に私立大学等改革総合支援事業)により、IR(Institutional Redearch)が大学の中で認知されてきているかと思います。 さて2019年1月7日に法政大学の児美川先生の次の記事が出されました。 jbpress.ismedia.jp 上記…

大学の情報公開の現在までとこれから~法令と補助金の視点から~

大学は、自身の透明性を確保する為、また説明責任やステークホルダーに情報提供する為に情報公開を行っています。この情報公開について平成30年度は大きな変革が進みつつあります。 そこで、情報公開に係る近年の法令改正や高等教育政策の中での議論を踏まえ…

IRと大学職員㉙文部科学省の文書とIRの変遷

IRは、「執行部の支援」や「データから情報へ変換し報告する」といった定義が一般的であるかと思います。 また、私立大学等改革総合支援事業では、専任の教職員や部署がある事とIRは教学をやっているが設問の点数を取る条件となっております。それでは、…

IRと大学職員㉘データマネジメントとは何か

5月1日時点での1年次生というと、どんな数字を思い浮かべますか? ここは大学によって定義がまちまちかもしれませんが、1年次生=入学生+留年生等も含む場合があります。そうすると、5月1日時点での1年次生と入学生では、数字が異なる可能性があります。…

IRと大学職員㉗データと情報の違い

IRを行う上で、そのデータを出してとか、その情報が欲しいとか言われたり、言ったりしていませんでしょうか?またどちらも同じような意味合いで使っているケースも多いかもしれません。 しかし、データと情報はまったく異なります。例えばIRの定義や何か…

IRと大学職員㉖組織内でのコミュニケーションの重要性

IRを進めていく上でどのような能力や知識、スキルが必要なのでしょうか。IRの萌芽期においては、日本型IR人材の養成という研究テーマも見かけました。近年は大学評価コンソーシアムの「評価担当者が自らのスキル、能力を把握し、今後の向上を図るためのルー…

IRと大学職員㉕データをどう見せるか~図解とインフォグラフィックスのすすめ~

IRが行う仕事として、データ収集・データ精査・データ集計・データ分析・報告などがあります(この辺りは、大学やIRの立ち位置などによって異なります) この中でデータ報告については、既にこのブログでもIRにおけるレポートや報告書においてチェック…

IRと大学職員㉔連携IRの可能性

IRというと「意思決定支援」だけではなく、データを情報へ変換しそれを報告すると事も言われています。 そもそもかなりの私学においては、私立大学等改革総合支援事業のタイプ1においてIRを担う人を置くか委員会などを置くかで配点され、そこで「学修時…

IRと大学職員㉓データ保持(保存)ポリシー(方針)の策定と公開が必要ではないか

IRや評価の業務を行う上で、システムにアクセスして情報を得るだけではなく、様々なデータを各部局や部署に依頼していただく事があります。その結果はレポートとして出力されるわけで、データがどのように使われたかは端的であっても分かる訳です。 ただ、…

IRと大学職員㉒マップを用いたデータの可視化一例~埼玉県にある大学(学部)の入学定員充足~

すこし前の記事で、Excelを用いたデータを地図にしてみる機能を紹介しました。ただこれだけでは、企画書や提案書、プレゼンに使うのは不十分で、もう少し見え方を工夫したいなと思っています。(例えば、マップを使って、適切な位置にインフォグラフィックで…

IRと大学職員㉑IRと内部質保証

最近、内部質保証に関するセミナー等が多くなったと思うのは気のせいでしょうか?これも機関別評価が第3期を迎え、第2期では「内部質保証システムがあったか?」だったのが、第3期では「(既に内部質保証システムがある事を前提として)内部質保証システ…

IRと大学職員⑳目的が分析になる怖さ

私が学生の頃は、大学が行う調査は授業アンケートが学生生活調査でした。近年は、学修行動調査をはじめ、調査が増えております(学生に対する調査も増えていれば、学外から大学に対しての調査が増えていると思うのは気のせいでしょうか?) さて、毎年あるい…

IRと大学職員⑲データを地図にしてみる~初心者向け~

大学職員を対象としたIR担当者のコミュニティでBIツールについて、セッションを行いました。またそこからBIツールと地図についての話が出まして、そういやデータを地図にして見やすく(可視化)することはよくやるけど、Excelでもあったのではと思い、ちょっ…

IRと大学職員⑱そのデータ・情報は誰のもの?

IRを行う上で、データがうまく集まらない。例えば、学部が教学に関するデータを管理していて、大学機構であるIRを担う部署(以下「IR室」)には各学部からデータが提供されないとか、各部署からデータが出てこないという悩みです。 その為には、大学に…

IRと大学職員⑰そのIR業務は何の為?

IR部署の人だけではなく、総務、教学や企画系などのどの部署でも、データや情報の提供及び分析、各種調査対応といった仕事があるかと思います。(今回の話とはずれますが、特に調査対応は、国からだけではなく、各企業や研究関連もあり、対応している部署…

IRと大学職員⑯大学のIR担当者の情報交換の為のWEBコミュニティ(オンラインコミュニティ)「SIR-OC」について

(2019年5月8日 申込方法とその他に一部追記しました) 職員がIRを担当すると、1つの問題として言われ続けているのが、人事異動でIR担当者になったものの「何をすればいいか分からない」という事や概念や文脈は分かるけど「どのようにしたらいいか分か…

IRと大学職員⑮こういうデータはちょっと困る

IR担当者でなくとも、調査を担当したり、新しい事業の立ち上げの根拠の為に各部局や部署へデータを依頼する機会というのは、少なくはないと思います。 データを迅速にもらえるのは非常にありがたいのですが、中には困ったなというものもあります。そこでい…

IRと大学職員⑭何も知らずにIR担当部署に異動した時に

異動シーズンはもう終わったと思うのですが、例えば自分がIRとは何も知らずにIR担当者になった時に何をすればいいか分からない!とならない為にはどうしたらいいのだろうと思うと、知識とネットワークなのかなと思います。 そこでIR初心者の立場に自分…

IRと大学職員⑫IRを担当する職員の適性について思う

私立大学等改革総合支援事業でIRを専任とする教職員の配置の設問が出てから、各大学にIR担当の職員も徐々に配置されているケースが増えたような気がします。 仕事上、様々なIRを担当する大学職員の方をお会いし、話をする事があります。ここでたまに出…

IRと大学職員⑪IRの定義のみに固執してはいけない

大学がIR室を立ち上げた。自分がそのIR室の業務を任じられました。では何をしたらいいのだろうと思い、IRの本や文献を見ると色々な定義が出てくる。 例えば「『意思決定支援』とか『データを報告する業務』とか、色々あるけど、自学ではどうしたらいい…

IRと大学職員⑩IRと現場のズレの一考察

IRを行っていく(データを収集し、分析し、報告する)上で、自分も含め、他の方々からの話や聞こえてくる意見には、次の様なものがありました。 ①IRが行った分析はまったく的外れである。 ②IRの分析は、ずれている(自分が行った分析はどうやらずれが…

IRと大学職員⑨その大学のIRは何を目指すのか

IRに関する研究会に参加していると、どのようにIRを活用するかといった議論がよく出てきます。本ブログではこの点について、IR担当者と大学執行部では活用の捉え方は違う事や、IRを活用するのではなく、データや情報をどう活用するかと検討する必要…

IRと大学職員⑧レポート・報告書におけるチェックリスト

今回のテーマは、IR担当者が行う分析報告の報告書についてです。前回の報告における気をつけている事項について今回は少し報告書をテーマ掘り下げたいと思います。 (事例としてご覧下さい) as-daigaku23.hateblo.jp 今回はチェックリストとしていますが…

IRと大学職員⑦報告(レポーティング)における気をつけている事

IRの業務に限った話ではないですが、データ集計・分析等の報告をする上でいくつか気をつけている点があります。IRは、データ分析だけではなく、データの収集、データから情報への変換(データ集計・分析)、報告といった流れがあり、データ分析までがI…

大学の実力は何処で見るのか

H28.9月に、次の2冊が発売しました。 大学の実力2017 作者: 読売新聞教育ネットワーク事務局 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日: 2016/09/16 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 2017(平成29)年度用 大学の真の実力 情報公開BOOK (旺文社ム…